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<8/settembre(9月)/2009> a Bergamo vol.1 <2009年9月8日(火)>

相変わらずの時差ぼけと、無料なのをいいことについネットのしすぎで睡眠不足(苦笑)。
7時に朝食、7時20分にはホテルを出発。今日の行き先のベルガモは、なんと8年半ぶりの再訪です。

8時前には中央駅へ。
朝まだ早い時間だというのに、構内は既にえらい人出でごったがえしています。

ブログにもちょこっと書いたけれど、発着ホームなどを知らせるパタパタ掲示板がついに取り外されていて、
それにとってかわった電光掲示板が、なーんか頼りなげなカンジ。

8時10分定刻出発。1時間もかからずにベルガモ駅に到着です。
この町は、チッタ・アルタ(上の町)と呼ばれる中世の面影を色濃く残す旧市街と、チッタ・バッサ(下の町)と呼ばれる19世紀に発展した新市街というふうに、土地の高さも特徴も明確に分かれています。
まずは、売店で、バスと2つのケーブルカー共通の1日券と、帰りのミラノ行きの切符を購入。
バスの1回券は1ユーロで1日券は2.5ユーロ。前回は予習が足らず、いちいち1回券を買ってしまったという反省点があり、今回それが生かされました(笑)。
が、 それに気を良くしすぎてボーっとバスに乗ってたら、ケーブルカー乗り場を過ぎてしまい、あっという間にずんずん丘を上ってもうアルタに入ってってる?!(駅から2つ目のバス停で降りるべし)

でもアルタはアルタだし、まぁいっか!と町の入り口の大きな門のある広場で降り、しばし徒歩で坂道をのぼると、中世そのものの雰囲気が残るゴンビト通りへと出ました。
いきなりショーウィンドウに目が釘付け!懐かしいポレンタ・エ・オゼイ(ポレンタ風スポンジケーキ)です。
前回、せっかくだからとまるまる1個買って帰ってホテルで食べたら、そりゃもう甘いのなんのって・・・。3口でギブアップしたんだっけ。
今回は見るだけ〜(笑)


↑見るからに歴史を感じる店構えが通りのあちこちで見られます。番地表示や店名の書体一つとっても、味があって由緒正しき中世の遺構が感じられます。

まもなくアルタの中心、ヴェッキア広場へ。
12世紀創建のコムーネ(市)の塔がひと際存在感を放ってます。後で上るぞと。
左手に見える建物も12世紀末の建造で、かつて市役所だったラジオーネ宮。この1階部分の開廊の向こうにはドゥオーモ広場が続いています。
ラジオーネ宮の2階部分の小さなバルコニー(16世紀)の上に鎮座するのは、聖マルコの獅子。そう、この有翼の獅子像と言えばヴェネツィア。この町は15世紀から18世紀までヴェネツィア共和国の支配下に置かれていたため、ヴェネツィア文化の名残があちこちで見ることができます。
バルコニーの下にかかる幕に、今日のベルガモ訪問の目的の一つでもある”カッラーラ美術館”についての告知が。
更には”ラジオーネ宮殿にて”って書いてある・・・
むむむ???(真相は後ほど)
お隣のドゥオーモ広場は、ベルガモの傑作どころが一堂に会した宗教的にも重要な場所。
右から洗礼堂、ファサードが美しいコッレオーニ礼拝堂、サンタ・マリア・マッジョーレ教会、そして礼拝堂と対面にあるドゥオーモ。
こじんまりとした広さで、観光客もそれほど多くないせいか、静かでとても居心地のいい空間です。
→中でもひと際目を引く外観のコッレオーニ礼拝堂は、ロンバルディア・ルネッサンスの傑作だとか。全体を覆う白とピンクの大理石のダイヤのような模様が、ちょっと立体的にも見えてうっとり。上部のリズミカルな柱が並ぶ回廊や彫刻、バラ窓もお見事!
内部には、この礼拝堂を建てさせた張本人、ヴェネツィアに仕えていた傭兵隊長コッレオーニ自身の墓と、その娘の墓が黄金の騎馬像と大理石のレリーフによって守られています。

↑礼拝堂のお隣は、これまた特徴的な柱廊式玄関のあるサンタ・マリア・マッジョーレ教会。
内部は意外にも金箔と漆喰できらびやかな印象です。壁面によく見られるような絵画に代わって、巨大なタペストリー(16〜17世紀)がずらりと並べられていて、これはかなりの迫力です。
右翼廊では、思いがけずジョットのフレスコ画に出会えました。1347年の「生命の木」。本来この上にもキリストの磔刑の絵が続き絵のように描かれていたようですが、残念ながら今は全く別の人の関連性のない絵になっていました。


↑この中で一番地味な存在の(笑)ドゥオーモ。ファサードは19世紀と新しいですが、内部は17世紀のもの。こちらも白とゴールドが基調の豪華なしつらえ。

さて、ヴェッキア広場に戻って、あちこち垂れ下がってるカッラーラ美術館の告知を「おかしいなぁ、、おかしいなぁ、、」と思いながらラジオーネ宮の階段を上っていくと・・
なんと、バッサの方にあるホントのカッラーラ・アカデミア美術館が修復中で、去年の12月からは代わりにこの宮殿の大広間で一部を公開しているとのこと。
恐る恐る聞いてみました。「全部は展示してないですよね?」
案の定、本来1500点はある作品のうち60点ほどしかないとのこと。なぜなら圧倒的にスペースが小さいから。あぁ。。。

ここ数年ようやくイタリア絵画に面白みを感じてきて、前回行こうとも思わなかったベルガモの美術館にせっかく注目したというのに。。
15世紀から18世紀の特にヴェネツィア派とロンバルディア派の絵画が年代順に整理されて、質、構成ともにイタリアでもっとも充実した絵画館の一つと言われているそうです。。。

この60点というのも、やはり土地柄ベルガモの画家さんばかりで、ティツィアーノもボッティチェッリもマンテーニャもティントレットもラファエッロも1点もなーーーい!!(涙)これで入館料5ユーロは高いっしょ。
しかも、この大広間自体の見どころでもある14世紀のフレスコ画も一部しか見えなくて、必見と言われるブラマンテの”三賢人”も展示パネルの向こうに隠れてしまってました。。 ダブルパーンチ。
ちなみに、かの美術館の修復は来年いっぱいまでかかるようです。


↑気を取り直してロッカ(城塞)の方へ行ってみました。ゆるやかな坂を登りきると戦死者のための記念公園と、今はレジスタンス博物館となっている物々しい建物に行き当たります。


↑公園からの見晴らしが気持ちいい!当然、アルタの町並みとはほとんど同じ高さなのでこんな感じ↑だけど、バッサの町が広がる平野はこの通り!↑
さて、そろそろお楽しみのランチとしますか♪