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-第6回-Paese della “BELLEZZA”(“美しさ”の国) (2007/4/15)   <バックナンバー>

Salve amici! State tutti bene?(サールヴェ アミーチ!スターテ トゥッティ ベーネ?)
皆さんこんにちは。お元気ですか?今日もまた楽しくイタリア語をお勉強しましょう。

今回からしばらくは、今まで見てきたGRAMATICA(文法)のノートからちょこっと離れて、 国語(イタリア語)に限らず様々な教科のテキストを素材にしながら、イタリア語の面白さを更にたっぷりとご紹介できればと思っております。
さて、今日のテキストは、小学2年生のイタリア語リーダーの教科書に載っている『GIRICOCCOLA(ジリコッコラ)』。

C’erano una volta tre sorelle: la piu grande filava l’oro, la seconda l’argento e la terza, che era la piu piccola, filava la seta. Quest’ultima si chiamava Giricoccola, era la piu bella e le sorelle erano invidiose di lei.

むかしむかし3人の姉妹がおりました:一番年上の姉は金の糸を、2番目は銀の糸を、そして3番目の妹は絹の糸を紡いでいました。 この末娘の名はジリコッコラ。3人の中で一番美しく、そのため姉達は彼女にやきもちを焼いていたのです。

ジリコッコラの美しさは、お月様が毎晩やってきて詩を捧げるほどなのですが、それを聞いた
姉達は怒り爆発。 ジリコッコラを懲らしめてやろうと悪い魔女に助けを求めます。 姉達の
頼みを聞き入れた魔女はジプシーに変身してジリコッコラに近づき、魔法のクシを手渡します。

Era cosi bello che la ragazza, appena lo vide, se lo mise in testa e… si trasformo in una statua!

クシは本当に美しくて、ジリコッコラは早速その髪に挿しました。すると...彼女の身体は彫像になってしまったのです!

しばらくして王様の息子が通りかかります。一目で恋に落ちた王子は彫像を買い取り、
宮殿に持ち帰りました。 ある日、王子が彫像の頭をなでていると魔法のクシがポロリと
落ちて、ジリコッコラは生き返りました。

Immaginate la gioia del figlio del re! Subito la chiese in sposa e poco dopo furono celebrate le nozze.

王子の喜びようったら! すぐにジリコッコラに結婚を申し込み、しばらくして2人は結婚式を挙げました。

めでたしめでたし。(イタリア語版テキストの全文は、こちらをどうぞ。)

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「しいたげられている娘がその美しさから王子様に見染められて幸せになる」という世界中の昔話によくあるパターンですが、当講座的に注目したいのは“BELLO”ということば。 形容詞・名詞なので場合によって「bello, bella, bei, belle…」などと性数が変化するのですが、イタリア人と会話の中でも最もよく耳にする単語の一つではないでしょうか。
今回の童話では一番ポピュラーな『視覚的に美しい』という意味で使われていますが、日常生活で『感覚的に好ましい』もの、『肯定的なもの』はほとんど全てbelloの言葉でカバーできます。
例えば、
・Come bello stare con gli amici!  友達と一緒に過ごすことってなんて素敵なんでしょう!  
・Ieri abbiamo fatto una bella mangiata. 昨日はおいしいものをたくさん食べたよ。
・Per tutto il mese ci fu bel tempo. 一ヶ月間ずっといい天気でした。
・Hai compiuto un gesto molto bello aiutandolo.  彼を助けてあげてとてもいいことをしたね。

他に女性や子供(まあ男性も)の美しさ、かわいさを表現する時によく使われるのが
・Valentina e bella come il sole.  ヴァレンティーナは太陽のように美しい。
・Tuo bambino e bellissimo come il sole.  キミの赤ちゃんは太陽のようにかわいいね。
と、bello が il sole(太陽)とセットになったものなのですが、「お日様 = 光と命の源 = たいへん好ましいもの = bello」 というロジックでしょうか。

また、belloには「数量サイズ的に大きい」とか「まさに」という意味もあります。
・C’e stata una bella nevicata in montagna.  山ではたくさん雪が降りました。
・Siamo in un bel pasticcio.  我々にとってすごく厄介なことになってしまった。
・Nel bel mezzo del film mi telefono Stefano.  映画を見てる最中にステファノから電話がかかってきた。
・Non ti diro un bel niente!  あんたには絶対何にも言いたくないわ!
などがその使用例。

他にも、
belle arti=美術
belle lettere=文学
bel mondo=上流社会
belle maniere=丁寧、親切な方法、しぐさ
bella vita=居心地のよい生活
bella stagione=春(ときに夏も)
bella cifra=大きな数字
adesso viene il bello=ここからが問題だ(物事の一番難しい局面にさしかかったときによく使われます。)
il bello e che…=皮肉なことには、おかしなことには
a bella posta=わざと
などなど、belloのつく言葉、慣用表現はたくさんあります。
まさにイタリアはpaese dalla bellezza(=美しさの国)と言えるかも知れません。

それでは、次の更新は6月15日の予定です!A presto!!