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<10/Ottobre(10月)/2003> a Bari <2003年10月10日(金)>

未だ続く時差ぼけのおかげで、早朝日の出前から窓際にスタンバイして外を眺めました。刻々と空の色が変わるのと同時にサッシの表情も瞬きごとに変化していく様は、見ていて全く飽きません。西側に向かって建つドゥオーモの後ろから太陽が昇り始め、それがまるで後光のようで、益々圧倒的な存在感を放っています。
手作りビスケットが美味しいホテルの朝食をいただき、8時40分発の列車でバーリへ戻ります。

車窓の外に続く景色は、南イタリアならではのオリーブ畑。けっこう低木で、土地自体が平地なので、どこまでも緑の木々が広がり続けて見えます。
帰りは特に乗り換えもないため、1時間10分ほどでバーリ・ノルド(バーリ北)駅に到着。

今日はゆっくりバーリの町を散策することにします。
プーリア州の州都であるバーリは、人口35万人のまさに大都市。主要な道はとっても広いし(車の数も半端じゃなく多いけど)、碁盤の目状に整備された道にはおしゃれなブティックを含むたっくさんのお店が軒を連ねています。ただ、これは新市街のことで、右写真のヴィットリオ・エマヌエーレ通りを境にして、その北側にはがらりと雰囲気の違う旧市街が昔そのままに残されています。観光スポットは旧市街に集中しているのでぜひとも行きたいのですが、どのガイドものを読んでも、旧市街を歩くときにはスリやひったくりに気を付けて、バッグ類は持たないで、などの警告注意が書かれてあるので、私も念のため、デジカメとメモ帳と小銭だけを上着のポケットに入れて、他には何も持たずに出かけました。
▲ヴィットリオ・エマヌエーレ通りの東端に、海に向かって建つすっきりとしたかつエレガントな建物が見えます。これはなーに?と思ったら、なんとメルカート デル ペッシェ。魚市場なのでした!なんておしゃれ。中をのぞくと、確かに魚屋さんもいます。でも、なぜかほとんどが八百屋さんか果物屋さんでした。ありゃ?

そのまま海岸沿いに出ると、漁業用に今も機能している旧港に、小さな漁船が停まっているのがちらほら見えます。お天気もいいので、散歩にはもってこいの気持ちのいいコース。
カラフルな色のクルマたちも、この空の下なら映えてほんと美しい!

▲海沿いの通りの途中から古い城壁の門をくぐり、間もなくサン・ニコーラ教会に到着。プーリア・ロマネスク様式のこの教会のファサードは、プーリアの乾いた空気の印象そのものの、簡素かつ力強いイメージ。バーリの守護聖人、聖ニコーラの遺骨が安置されていることもあって、ドゥオーモよりも町のシンボルとして親しまれているそうです。内部も天井の黄金の装飾以外はいたって簡素。石灰石だけの造作がかえって清々しい印象を与えてくれます。

聖ニコーラの墓がある地下の礼拝堂。巡礼だか観光だかとにかくえらい人で、司教様が何をされているのかよく見えない状態。独特な雰囲気にやや圧倒されながら、足早に地上へ。
中世の時代に、殺された3人の子どもを生き返らせるという奇跡を行ったと言われている聖ニコーラ。それだけに巡礼者も数多く訪れるそうです。信者でもない私なんかにとってはどの教会も、建物がどうとか装飾がどうとかしか感じることができなくて、本来立ち入るべき場所ではないんじゃないかと思うこともしばしばで、特にミサやこういう礼拝の場面などには痛感します。
教会は、午前8時から12時までと夕方17時半から19時半まで開いています。
▲新市街の整然さとうって変わって、旧市街の町並みは狭く入り組んだ路地で成り立っています。南国チックな雑貨屋さんや、地元民が集まりそうなベタなオステリア(居酒屋)やトラットリアなどもたくさんあり、けっこう好きな雰囲気。恐れていたスリやひったくりがいそうな感じもないし、観光客たちも大手を振ってカメラやバッグをさらけ出してるし。でも、夜1人でこの辺りのオステリアまで足を伸ばすのはやっぱりやめとこっ。右写真は、秋の風物詩、栗の量り売り!キロ3ユーロ(400円)!
▲旧市街のまさにど真ん中にあるカッテドラーレ(大聖堂)。残念なことに修復中で中に入れず.....。
こちらもプーリア・ロマネスク様式の典型。大きなバラ窓が印象的。誰に限らず、一生に一度かも知れない旅の中で、タイミング悪く何かの理由で見られないということは本当に残念なことです。今やミラノのドゥオーモのファサードがそうですよね.....。右写真は、ノルマン時代に作られたカステッロ(城)。内部は、アートの展示会に使用されていました。城の塔の窓からは少ーしだけ港の様子を望むことができますが、特におすすめすべきスポットではございませんでした。はい。

新市街に戻り、一筋一筋、通りを潰すように歩いてみます。
旧市街に行ってみて余計に新市街との違いが面白く感じます。確かにこちらはたくさんお店もあって賑やかだけど、いかんせん車が多くて排気ガス臭くて人も多すぎて、ちょっと疲れます。そんなときは、美味しいジェラートで喉を潤します。リモーネ(レモン)、ペスカ(桃)、アナナス(パイナップル)....と、毎日1〜2個食べてました。しかも安い!フィレンツェでは同じ大きさのコーンで5〜6ユーロ(約650円〜)もしていたのに、マテーラもバーリも1〜1.5ユーロ(約130円〜)!ペルケ(なぜ)?
エマヌエーレ通りと垂直に交わる大通り、カヴール通りには、写真のような豪奢で立派な建物がずらりと並んでいます。ちなみにこれはテアトロ(劇場)。他にホテルや銀行などもそれはそれは美しい造りのものばかり。


▲ランチには、旅サイトで紹介されていたリストランテ、Da Paoloへ行ってみました。同じ名前のBARやピッツェリアと隣接しているので、ちょっと迷います。一見普通のちゃんとしたリストランテなのですが、メニューを見てびっくり。むちゃむちゃ安い。価格帯が、パスタで4〜5ユーロ(約500〜650円)、セコンド(肉・魚)で5〜7ユーロ(約650〜900円)。肝心のお味はというと....。
左写真は、プロシュートとモッツァレッラ。最初のバーリの夜に食べた美味しさが忘れられず、またもやオーダー。でもここのはくるくるんと結んだカタチのピッコロ(小さい)タイプ。やっぱり美味しかった〜。右は、スカンピ(アカザエビ)とガンベローニ(車エビ)のグリル。これがモルトモルトブォーノ(とってもとっても美味しい)!甘い!ばりばり手づかみでむさぼるようにして食べました。
ハウスワインも、きれいな黄金色の、味も濃厚でこれも美味。ドルチェはワゴンからフルーツのタルトとチーズタルトを選び、少しずつネと念押ししたら、ちゃんとカワイク持ってきてくれました。これがまた、タルト生地がすっごく美味しい。これでしめて20ユーロ(2,600円)でした。他のテーブルでは、タコのボイルしたものや、オリーブてんこもり、海の幸フリット(フライ)などを食べていました。フリットも食べたかったなぁ...
 RISTORANTE da Paolo
Via Quintino Sella, 13/A(エマヌエーレ通りと交差して、カヴール通りから西に9番目の通り)
tel: 080-5211662  月曜休み

ほとんどのお店が13時から16時か16時半まで昼休みを取っているので、町はたちまち閑散とします。リナシェンテのみが通しでOPENしていました。みごとなくらいバーリでは商材が見つからず、トホホ状態なまま1日を終えました。
明日は、アルベロベッロを筆頭に、マルティーナ・フランカなどのいわゆる”白い町”たちをできるだけ訪れる予定です。列車の時間とにらめっこしながらの強行スケジュール。まわれるかなぁ.....どきどき....