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<16/Settembre(9月)/2004> a Modena <2004年9月16日(木)>

今朝もちょうど5時半にばちっと目覚めます。
朝食はとーっても充実っ。お手製ヨーグルトやジャムがうれしーっ。地方都市のホテルは安くてお得感たっぷりで大好きっ。
8時半の列車で一旦ボローニャに戻り、荷物をホテルに置いて、モデナに向かう予定です。お天気は相変わらずすっきりせず、車窓の向こうをぶぉ〜〜っと眺めつつ、またメモ帳に旅の思い出を綴りつつ、あっという間にボローニャ駅に到着。なぜだか予定到着時刻より10分ほど早く着き、慌てて駆け降ります。
ホームから階段を下りて出口に向かいながら、ふと列車の窓際の小テーブルにメモ帳を置き忘れたことに気づきました。私のこれらの旅においてはパスポートとお金の次に大事なメモ帳。顔面蒼白。しかもボローニャ駅にはたくさんのホームがあり、降り立ったホームが分からない。とにかく走る。当てずっぽうに上がる。うる覚えの列車が停まってる。ボローニャ行きだからここから先には発車しないはず。でも、何両目に乗ったか分からない。えーい、とにかく探すのだっと乗り込もうとすると、遙か向こうの先頭車両の方から「乗れないよー!」と駅員さんが叫んでる。「忘れ物ー!」と叫んで乗り込む。各車両を走る、走る。ないよぉぉぉ。駅員さんもなんだなんだと駆け寄って来て、一緒に探してくれる。でも、「メモ帳」というイタリア語が出てこない。「こういう小さくて黒くて書くもの!」と汗をかきかき説明するも、見つからない。この列車じゃないのかなぁ...どうしよう...と半べそかきかけた瞬間、ちょろっと置かれたままのメモ帳発見!「エッコローー(あった)!!」と遠くで走ってくれてる駅員さんに叫ぶ。はぁーーー....よがっだーー。ぼーっとしてるからだわっと反省しきり。

朝から一気に体力を使い果たし、へろへろ状態でホテルに到着。再チェックインをします。
今度はけっこう大きめのお部屋♪ベッドもダブル♪もちろん、最初の2泊と同じお値段です。

すぐに駅へととんぼ返りし、10時44分発のミラノ行きインテルチティに乗って、30分ほどでモデナに到着。
モデナといえば、私にとっては、夫についていったフェラーリの故郷・マラネッロに近い町という印象しかなく、今回じっくり回れるのを楽しみにしていました。
モデナ駅から7番バスに乗って7つ目のPiazza Mazziniで下車すると、すぐそこにドゥオーモの塔が迫っています。ちなみに、このドゥオーモは世界遺産に指定されているのですが、世界遺産と期待して見ると、んー....???となってしまうので、普通に構えて見た方がいいかも知れません(笑)。もちろん、ロマネスク様式の傑作として素晴らしい建物なのですが、やはり素人目には、シエナやオルヴィエートのドゥオーモのようなゴシック様式の方が豪華で雄々しく見えてしまいますね.....。
右写真は、ドゥオーモの後部にそびえ立つ鐘楼ギルランディーナ。少ーし斜めに傾いてます。日曜、祝日しか入ることができず、残念....。

▲内部は、れんが造りの柱や壁天井が光を吸い取るかのようで、かなり暗く目が慣れるまで時間を要します。一段高くなった内陣のバルコニー風につきだした障壁に、最後の晩餐を表した見事なレリーフを見ることができます。右は、聖人の石棺が置かれた半地下。暗さと恐れ多さで早々にここを後にします。

ここも世界遺産になっているグランデ広場。美しい時計塔とポルティコがアクセントになった市庁舎と、ドゥオーモにL字で囲まれるようにして拡がっています。
エミリア・ロマーニャ州に位置するここモデナも、ボローニャに劣らず美食の町の1つ。市場にも美味しそうなモノであふれていました。モデナといえばのバルサミコ酢やランブルスコ(発砲赤ワイン)も、よりどりみどり。

 
▲お昼に行ったトラットリアは、以前、イタリアンのシェフである友人夫婦とモデナに立ち寄ったときに連れてきてもらって、すごく美味しかった(と記憶している)お店で、なんと9年ぶりの再訪!懐かし〜い。
13時だというのに、中にはビジネスマン2人だけ。1人だと言うと、気難しげなマンマカメリエーラ、たくさん席があるのに出口に一番近い所にメニューを置きます。ま、いっかと、早速オススメを聞いたらば、”みんなオススメだし、あなたが何を食べたいか分からないから私には言えない”ときた。んじゃバルサミコ酢を使ったモノがいいと言うと、出してくれたのが、いきなりセコンドですが左の写真、”エステ家風仔牛のソテーバルサミコ酢ソースかけ”。エステ家とは、フェッラーラを追放されモデナに移り住み、都市国家として大成させた公爵家。なので、宮殿も美術館もみんなエステ家の名がついているのです。
それでこのスカロッペ(仔牛のソテー)、美味いのなんのって。昨日ラヴェンナでいただいた牛ヒレのバルサミコ酢煮は酸味が効いていたけど、こちらはソースにとろみがあり甘くまろやか。一緒に出てきたローズマリーのかかったポテトのローストと良く合うこと!そういえば、昨日のカメリエーレもポテトはいらないのかと言っていたので、相性のいい組み合わせなんだと思われます。
ペロリンチョといただいたので、迷わずドルチェもいってみます。オリジナーレのタルトケーキの中から、珍しいコーヒーのタルトを。”小っちゃくね!!”と念押ししたけどこの通り。見た目も真っ黒ですごい印象だけど、ほんのり温めてあって、甘くなくてなかなかいけます。フリッツァンテ(微発砲)赤ワインハーフとカッフェでしめて14ユーロ(約1,900円)。しかも端数負けてくれました。

結局、ランチはそのビジネスマン2人と私だけ。だってランチの時間も13〜14時だし。私がお店を出る前に、とっととエプロン取って休憩し出すマンマカメリエーラ。マイペースだわ、ほんと。
最近、夫が知り合いになったイタリア人が、たまたまモデナ人で、このお店もよく知っていて、”あそこすごく美味いんだけど、あのおっかさん無愛想だろ〜”と言っていたので、1人ぽっちのジャッポネーゼだからかしらんとちょっぴりしょげていた私は、なーんだ誰にでもああなのかっと気を取り直す。

TRATTORIA DA Omer
Via Torre, 33(ドゥオーモのファサードの前の通りVia Emiliaから少し入る) tel:059-218050  日曜休み
夜はさすがに19:30〜22:30までと長めに開いています。


▲モデナも、ボローニャと同様、木曜は午前中のみOPENというお店が多いようで、一気に町は閑散ムード。メイン通りのVia Emiliaを西へまっすぐ歩くと、少し開けた敷地に面した古びた大きなパラッツォ”美術の館”が目に飛び込んできます。ここの最上階の4階にエステンセ(エステ家の)美術館が置かれています。窓口では手荷物を預けるため、写真はNO。うーん、残念。一お金持ちのコレクションと侮るなかれ、エトルリア時代の発掘品から、ルネッサンスの巨匠達の絵画やら楽器やら磁器やらメダルコレクションやら、とにかく膨大な量です。
ポルティコはどの通りも小振りで控えめ。町自体もこじんまりと美しくまとまっています。
ぶらぶらと町を一周し、夕方になっても閑散ムードはそのまままなので、ボローニャへ戻ることに。

夜はなんだかお腹もすかず、ビール1缶だけでおやすみなさい....。
明日は朝からフィレンツェに向かいます。