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<12/Ottobre(10月)/2005> a Ancona  <2005年10月12日(水)>

昨夜寝る前に両足を覆うように貼った「休足時間」の効果絶大。あんなに坂道や階段に酷使されたにも拘わらず、足がとっても軽い〜♪歩き中心の旅には必須アイテムです。
7時、待ちかねたように朝食ダイニングへ。別料金で11ユーロもするだけあって、なかなかの充実度。パンもフルーツもジャムもチーズもヨーグルトもジュースも!数種類ずつ用意されてあります。更に、珍しいことにゆで卵器なるものがあって、自分でチンしていただけます。堅さ度も調節できる優れモノ。恐る恐る皮をむいてみたら、しっかり好みの堅さで出来上がってました。ほほ〜。卵料理が皆無なイタリアではうれしいご馳走です。

チェックアウトをして、メルカターレ広場から8時10分発の普通便のバスでペーザロ駅へ。ぴったり50分で到着。なーんか、列車よりバスの方が全然信頼度高いなぁ〜。
案の定、アンコーナに行く9時28分発の普通列車がなかなか来ない。寒さにふるえながらホームで待つこと30分、やっと来たぁーもーっ。
列車はほとんど砂浜の際をつたうように走り、窓のすぐ外には静かなアドリア海が広がっています。すぐに機嫌を直し、アンコーナが舞台となった映画「息子の部屋」に思いを馳せます。
おーーっ、町が見えてきたぞ〜〜

駅構内のトイレと同じ場所に荷物預けがあり、まずは身軽になります(荷物は1個12時間で3ユーロ)。
時間がないこともあって、まず、タクシーで半島のはじっこの丘の上に建つドゥオーモへ行っちゃいました。またの名を、サン・チリアコ大聖堂。11〜13世紀に建てられ、ロマネスクやらゴシック、ビザンチンなど様々な様式が入り交じっています。昔はここにギリシャ神殿があったそうで、神殿にも負けないこの堂々っぷりは、後ろが空しか見えないからか、アドリア海の風を800年以上も受けてきたからか.....?
この辺り一帯のコーネロ山から採石された白とピンクの石が全体に優しい印象を与えています。


▲とにかく眺めが最高です。湾の方は、まるで川崎か尼崎の大港のようですが、反対側はアドリア海が広がるばかり。風も気持ちいい〜〜〜。アンコーナは、海からの日の出と日の入りが見られる唯一の町だそうですが、きっとそのポイントはここじゃないかと踏んでます。
丘を下り、分かりやすく表示されたツーリスト向けの標識を基に少し歩くと、スカーレ(階段)のてっぺんにそびえ立つ教会、サン・フランチェスコ・デッレ・スカーレ教会が。ファサードの切り替えがう〜ん......(笑)。
教会の前からも、正面の建物の間から湾がのぞけて、海の町だったことをハタと思い出させてくれます。

▲更にまっすぐ行くと、細長〜いプレビシート広場、通称パパの広場に出ます。パパとは、一旦は衰退したアンコーナを自由港として復活させたローマ法王クレメンテ12世のこと。広場の中央にも彫像が建っています。広場の奥にはティツィアーノなどの名作を持つサン・ドメニコ教会があるのですが、教会に近づいている途中で12時の鐘の音が。お昼休みで入れず.....。あちゃぁ....。右写真は、広場に面し、今は県庁舎として使われているゴヴェルノ館。


▲ゴシック様式の2連窓が美しいパラッツォが続くロッジア通り。15世紀半ば当初は、1階部分はロッジアという名の通り屋根付きの柱廊として作られたのですが、後年壁を作って普通の建物にしたとのこと。
右写真は、ロッジア通りの終点にある サンタ・マリア・デッラ・ピアッツァ教会。連続アーチの小列柱を何層も持つ美しいファサードで有名だそうですが、ご覧の通り修復中.....。またまたあちゃぁ...。5世紀と6世紀の2つの教会を基にして建てられ、その遺構が内部のガラスの床を通して地下を見ることができます。が、暗くて何も見えませんでした...。


▲昨日は、マルケ州の山のご馳走をいただいたので、今日はやっぱり海の幸でしょう!ということで、プレビシート広場に戻り、老舗のリストランテ”ラ・モレッタ”へ。クラッシコな店内は、老舗の匂いがプンプン♪
アンコーナといえばブイヤベース、イル・ブロデットがオススメとか。そこで、「Il Brodettoを食べたいのですが、他にラザーニャも名物だそうですが食べられますか」と聞くと、多すぎるとのこと。さすがにMezzo Porzione(半分のポーション)もできないとのこと。イル・ブロデットの後に考えてもいいよ、ということでまずはこれだけをオーダー。ハウスワインはやはり白を勧められ、リーデルのような立派なグラスで優雅な気分を満喫です。


▲ん〜〜マーレ(海)の香りだ〜。海老、いか、数種類の白身もさることながら、トマトベースのスープが最高!添えられたパンだけでは足らず、テーブルパンでもスープを吸わせてきれ〜いに完食。そのため、確かにお腹がかなりいっぱいに....。なので、ワインのおつまみに、この地方で取れるチーズを少しいただきました。出てきたのはやはりペコリーノ(雌羊の乳から作られるチーズ)。蜂蜜をかけると更にブォーノ!
そうそう、海老の殻をむくために、イル・ブロデットと一緒にウェットティッシュが出されたのですが、こちらのは香料がかなりきつい(ヨーロッパ便の飛行機に乗ったことがある方は分かりますよね)で、それで指をふくとせっかくの海幸の香りが台無しになっちゃうのです。私ったら、日本からちゃんと持ってきていたくせに、うっかり忘れてそれを使ってしまい、あららーな気分に.....。お水とワイン(1/4)とカッフェでしめて32ユーロ(約4,500円)。50ユーロ出したら、チップを自ら引いておつりは15ユーロ。ちゃっかりしてるぜっ。でも、海幸を満喫できたので、Sono contenta!(満足!)

町の中心レプッブリカ広場からガリバルディ通りへ出ると、そこは一転して都会的な雰囲気で、お店もたっくさん!
しかし、やはりお昼休みにつき、どこにも入れず.....。
ほろ酔い気分も手伝って、誘われるように脇の坂道をずんずん上ると、思いがけず町の全貌(半貌かな?)が望めるポイントに到着!18世紀半ばに造られ軍事や医療施設として用いられた五角形の建物、モーレ・ヴァンヴィテッリアーナもこの通り。アンコーナ駅も上から見るとものすごく大きい〜。

さぁ、このまま駅に向かって下りていくかな、と思った途端、お尻がちょっとむずむずし出す。あちゃ、これはやばいぞ、と思い切り急ぐも、かなり限界。駅の手前200mにあったスーパーSTANDAに、藁をもつかむ思いで駆け込みました。通常、リナシェンテやコインなどのデパート系でもトイレは一個所しかなく、大手スーパーでさえお客様用は設けられていません。それでも、一か八かで、インフォメーションカウンターらしきところでしゃべっているおじさんに「トイレはありませんか?」と聞いてみました。かなり悲壮な顔をしていたのでしょう。しばし間があいて、ついてこい合図をして社員用の扉を開けて案内してくれました。間一髪!!(失礼)。心からGrazie mille!!! でもでも、このSTANDA、かなり広くてデパートなみの品揃え。駅にも近いしオススメです。
アンコーナ駅15時16分発のミラノ行きに乗って、ボローニャで乗り換え、フィレンツェに着いたのは18時半。は〜おつかれさん。


夕食にとお目当てにしていたワイン居酒屋が見つからず、仕方がないのでお惣菜屋さんでカルボナーラのペンネをテイクアウト。これが意外に美味しかった〜。

明日は、大好きなシエナと、初!モンテプルチアーノを訪れます。