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<10/settembre(9月)/2008> a Pisa <2008年9月10日(水)>

夜中の3時に前の大通りでゴミ収集車の音がガガガガガーー・・・。次回は反対側のシングル部屋に戻ろうっと・・・。

友人に手伝ってもらって朝1番で郵便局から荷物を出し、一仕事終えた気分でバールで朝食。
専らカウンターで立ち飲み派の私も、二人でゆっくり休憩も兼ねて食べようと座ったら、会計済ませてびっくり。4倍の値段がついてました・・(ひょっとしたらボラれたか?)
でも、イタリアで食べる朝のセット(大概カプチーノ&カスタードクリームたっぷり入りのコルネット)はやっぱり大好き!


フィレンツェ中央駅10時発の列車に乗って、やってきたのはピサ!目的は”斜塔に上る!”(笑)

1時間ほどでピサ中央駅に到着。翌日のミラノ行きの切符を買い、そのままタクシーでアルノ川の向こうにあるホテル ヴェルディへ。
アルノ川にかかる橋を渡りながら、一瞬フィレンツェにいるような気がしつつ、でも、何となく海に近い雰囲気もあって、ちょっと不思議な感覚に陥りました。ちなみに、ピサは、イタリアの中世に栄えた四大海洋都市のひとつです。
ホテルはフツーの小さなお部屋。残念ながらバスタブなし。おまけに固定式シャワー。無線LAN使えず(先にチェックしとけと)。でも、シングル1泊70ユーロとお安いし、静かな立地なので良しとしましょう。
  Hotel Verdi
  Piazza della Repubblica,5/6
  http://www.verdihotel.it/

実はピサは3度目。15年前、初・イタリア旅行で来た時は日帰りで、斜塔の付近しかうろうろせず。しかも斜塔は傾斜進行による傾斜角の修復工事中で入場禁止。二度目は5年前、ふた両親を連れてのドライブ中に立ち寄り、斜塔は人数制限しながら公開になっていたもののエレベータがないため親たちに遠慮して(笑)上らず。
今回やっと、斜塔含めてゆっくり町全体をまわるチャンスが来たというわけです。
早速、散策開始です。建物の壁や瓦の様子、太陽の日差しや空気まで、やっぱり何だか海を感じる!

▲たまたま通りがかり、この黒板メニューに二人ともそそられて入ったオステリア。外に向いた窓には”LOCALE CLIMATIZZATO(エアコン効いてますよ〜)"って貼られています。けっこうエアコンのないお店があるってことですね。


▲いわゆるメニューはなく、あの黒板が唯一のそれでした。カメリエーラがゆっくり口頭で言ってくれて、雄牛肉のラグーがのった、トルテットというラヴィオリみたいなのと、ズッキーニと小海老のトロフィエ、インサラータ(野菜サラダ)をオーダーしました。素朴ながら、いわゆるマンマ料理的なほっとするお味です。
←このガス入りのお水がびっくりするくらい美味しかった!(あまりお水でびっくりすることはないのですが・・)
”ACQUA DI TOSCANA(トスカーナの水)”。ラベルもおしゃれです。

グラスワインを1杯ずつで締めて27.5ユーロ(当時でも4200円)!安い!

OSTERIA di CULEGNA
Via Mercanti,25
tel: 050-576426 日曜休日
▲中世以後、今に至るまで町の中心でもあるカヴァリエリ広場。かのジョルジョ・ヴァザーリが手がけたカヴァリエリ宮殿は、壁一面が掻き絵装飾で覆われていてとてもエレガンテなオーラを放っています。その右横にもヴァザーリが設計したサント・ステファノ・デイ・カヴァリエリ教会が、左斜め前にも彼が手がけた時計の館が、と、ここはまさにヴァザーリ博物館、でした。

▲あまりにも有名なこの広場。おもちゃのように白く輝くピサの名物達が一堂に会し、青い空と眩しいほどに緑が美しい芝。観光客は蟻の如くぎっしり群がり。。。まるで何かのテーマパークを見ているようです。
手前の洗礼堂にまっすぐ合わせて撮ると・・・地面が左に傾き、地面を横にまっすぐ合わせて撮ると・・・洗礼堂が右に傾くんです。。はて?

まずは、要予約の斜塔のチケットを買うべく、斜塔北側の切符売場へ。
なんだかすごーくシステマチックになってました。予約時刻が40分ごとに表示されていて、一度に40人可能なのであと何人入れます、っていうのも各時刻で分かるようになってます。夕方になれば少しは涼しくなるに違いない、と、私は17時の部を予約。斜塔だけで15ユーロ(当時で2300円)は施設入場料にしてはかなり高額ですが、今までかかった改修と今後の維持のためだと思えば仕方ありません。同時に、ドウオーモと洗礼堂のみ入れる2か所共通入場券(6ユーロ)も購入。


↑←ドゥオーモ。美しい上部4層の小回廊をもつファサードはいつ見ても圧巻です。
上右は、14世紀初めに作られた、イタリアンゴシック彫刻の代表作とも言われている大理石製の説教壇。キリストの生涯が表現された浮彫りの見事なこと!
▲見る角度によってはクーポラにのっかった素焼の瓦がところどころがはげてるようにも見える(実際は大理石の化粧板?)愛らしい洗礼堂。内部中央には13世紀製の8角形の洗礼盤が鎮座し、2階に上れるようになっていたのですかさず上って上からパチリ。
それにしても暑い、いや熱い。あの広場の移動だけで既に体力消耗。。。

斜塔上りしないのでぶらぶらしながらホテルに戻るという友人と広場で解散し、私は、ぜひとも近くで眺めたいと前回の訪問時に誓った、サンタ・マリア・デッラ・スピーナ教会目指してアルノ川の方へ。

←川岸にガシッとへばりつくようにして建ってるカワイイ教会が見えてきました。
▲元々祈祷堂だったのを14世紀に拡張して作ったそうですが、それでもほんっとにちっちゃくて、お菓子の家のようでした。
中に入るのはなんと有料(1.5ユーロ)。小さな絵画展が催されていました。う〜ん、外から見ているだけでいいかも(笑)。

さぁ、予約時間が迫ってきたのでまた斜塔へと戻ります。
東側から近づくと、広場入口に生えてる木まで、塔と同じように傾いてるのが見られてちょっと笑えます。

10分前、さきほどの切符売場隣の部屋のロッカーに荷物を預け、塔の入り口に並び17時になるのを待ちます。
ちょうど暑さも随分引き、気持ちいい風まで吹いて来ました。
▲さぁ、いざ出発!上り始めてほどなく、体がよよよっと外壁側に引っ張られてふらっとし、そのあとは後ろに引っ張られたり前につんのめったりして常に不安定。また、大理石の階段はあまりにもたくさんの人たちの足に踏まれたため真中あたりがすり減って滑りやすいし、慣れるまでちょっと怖い。。。
300段近くある中ほどで一旦、上から降りる人たちを待つ間にぐるりと外を一周。傾斜が思いのほか怖さを増長させます。
てっぺんは更に怖い〜〜〜!高い所はどこでも制覇したい私もさすがにお○っこちびりそうでした・・↑↑↑ ちょっと傾いてるの分かるかなぁ。。。

▲でも、やっぱり最上階から見るパノラマは素晴らしい!!▲こちらが前に傾いてる側。こうして離れて見てるだけで、ふわ〜って柵越えして飛んで行きたくなって、股がこそばくなるー!!
降りるときは中央壁に引き寄せられながら、 でもトットと歩けて地上に降りたのは17時半。あっという間でした。

ホテルに歩いて戻る途中に立ち寄った、サンタ・カテリーナ教会。こちらも小規模ながら、ピサ様式の美しいファサードが目を引きます。

ホテルに戻って友人と合流、今度はメッツォ橋を渡って川の南側に行ってみました。
すると雰囲気一変、目抜き通りのイタリア通りを中心にかなりの人出で賑わっています。

→サン・マルティーノ通りに今も残るカーサ・トッレ(塔状住宅)は、中世にここピサで数多く作られた高層建築。高いものが権力の象徴だった時代、地盤が弱いこの地に高層物を作るためには工夫が必要だったんだそうです。白く太い線みたいなのは石積みの柱、その柱と柱の間をアーチで結び、その間の壁をレンガで埋めていく、という造りがそのままちゃんと見えていました(「イタリア海洋都市の精神」陣内秀信著参照)。

このままこの川を東に東に伝っていけば、フィレンツェにつながるんだな〜〜と、何だかしみじみ・・
カーブが多くフィレンツェよりも川幅がかなり広いけど、やっぱり雰囲気はよく似ています。

チェーナも、我らの第六感を信じ、たまたま通りがかったトラットリアに決めました。
エアコンがなくてちょっと暑くて、テラス窓が全開で蚊が飛び交ってたのには閉口したけど、お料理はOK。
私がいただいた”Zuppa di Pisano(ピサのスープ)”は、フィレンツェでよくいただくリボッリータ(野菜と豆とパンのスープ)によく似てたのですが、こちらのはちょっと辛い。多分ペペロンチーニが効いてるのかと。意外にこれがはまる美味しさ。

友人は、海幸たっぷりのスパゲッティを(これもブォーニ!)、あと野菜のグリルとワイン1/2とお水で締めて26ユーロなり。
こちらも安い!
 Trattoria di Cucciolo
 Vicolo Rosselmini,,9 (サン・マルティーノ通りから南側に入る路地のうちの一つ)
  tel: 050-26086 日曜夜のみ休み
毎年6月16日の夜、この川の両岸の建物を7万個のキャンドルで飾る、ピサの守護聖人サン・ラニエーリの宵祭りがあるそうです。電灯もきれいだけど、キャンドルの無数の灯がこの闇の中にゆらめくだなんて、さぞきれいだろうな〜〜

ホテルに帰る途中、そこかしこの広場ではジェラテリアが大盛況。リストランテは比較的どこもお客さんが少なかったから、みんな家メシの後に繰り出してるのかも。刺激されて、我々もジェラートでまたおしゃべりタイム。

明日はミラノに戻ります。