旅日記(オススメレストランやホテル情報もあり) 今月のお土産プレゼント 店主のつぶやきBlog 店主のひとりごと イタリア語のお勉強中の方へ ミラノ情報・2003年〜2005年 美味しいレシピ満載です! リンク集 フィレンツェのホームステイをご紹介しています お買い物代行承ります 翻訳サービスはじめました 直接商品をご覧いただけます
 
HOME > イタリア語講座
 
 
Benvenuti alla lezione d'italiano di zio!! Vol.9 「スーペルメルカート活用法・その2」                                           (2000/09/29) <バックナンバー>

“ Salve ragazzi! ”(サルヴェ ラガッツィ/やあ、みんな!)

さて、前回はパンや総菜、ハム類、チーズ類などを一手に引き受けているコーナーで 整理券を取り、順番が呼ばれるところで終わりましたね。では、早速、買い物シュミレーションの続きに入りましょう。

掲示板や口頭であなたの番号が呼ばれます。白衣なんぞを着た店員さんが、小腹が空いた時用にパニーノの材料を仕入れたいあなたに声をかけてきます。
“ Mi dica ”(ミ ディーカ/お伺いします)

さて、あなたはおもむろに数種類のパンが置いてある側へ向かいます。こう言いながら向かうとこの後の交渉がスムーズになります。
“ Vorrei qualche pane per fare un panino ” (ヴォレイ クアルケ パーネ ペル ファーレ ウンパニーノ/パニーノ用にパ ンが欲しいのですが)

すると店員さんは、適当にパンを取って、 “ Va bene questo? ”(ヴァ ベーネ クエスト/これでいいですか?) と聞いてきます。 もし良ければ、 “ Va bene ”(ヴァ ベーネ/はい、それでいいです) と答えてください。

ここからは、” dipende ”(ディペンデ/時と場合による)なのですが、個数や他に注文があるか聞かれます。
“ Quanto ne vuole? ”(クアント ネ ヴオーレ/いくつご注文されます?) こう聞かれたら、いくつ欲しいか答えてください。 “ Basta uno, grazie ”(バスタ ウーノ、 グラツィエ/ひとつでいいです) とか、 “ Ne prendo due ”(ネ プレンド ドゥーエ/ふたつもらいます)
このときの” ne ”(ネ)は、” il pane ”(イル パーネ/パン)を指す代名詞ですが、形は指される名詞の性、数に左右されず常に” ne ”のままです。とくに指される名詞の数が問題になっているときなどにこの代名詞は使われます。

パンに関しての注文が終わると、店員さんはパンを計りに乗せて値段シールを袋に貼ってくれます。
そして、次の台詞を口にします。
“ Vuole altro? ”(ヴオーレ アルトロ/他には?)

あなたの目的はパニーノです。パンだけで引き下がれません。カウンターの別の側には、美味しそうなプロシュートやサラミ、チーズにお総菜が控えています。あなたは躊躇せず、こう言います。
“ Prendo anche un etto di prosciutto cludo ” (プレンド アンケ ウン エット ディ プロシュット クルード/あと、生ハム を100グラムいただきます)
すると、店員さんはでっかい生ハムの塊をスライサーに乗せ、薄切りのプロシュートを100g分切り分けてくれます。これもまた計りに乗せられます。袋に入れて値段シールを貼ってくれます。

さて、 次は何を買いますか?チーズにしますか?生ハムに合うチーズは、そうですね、ペコリーノ・フレスコとかエメンタールとかいいかもしれませんね。 “ formaggio ”(フォルマッジョ/チーズ)の頼み方も” etto ”(エット/100グラム)単位で頼むことができますが、別の頼み方を練習しましょう。
“ Prendo una fetta di pecorino fresco ”(プレンド ウナ フェッタ ディ  ペコリーノ フレスコ/ペコリーノフレスコを一切れもらいます) すると、店員さんは棚からペコリーノを取り出し、刃渡り40センチの包丁を持ってきます。ペコリーノに包丁を当てて、 “ Cosi` ? ”(コズィー/これくらいですか?)と聞いてくれます。 もし、もう少し薄く切って欲しければ、 “ Un po’ piu` sottile ”(ウン ポ ピュ ソッティーレ/もう少し薄く) もう少し厚く切って欲しければ、 “ Ancora un po’ ”(アンコーラ ウン ポ/もう少し)とか、 “ Un po’ piu` spesso ”(ウン ポ ピュ スペッソ/もう少し厚く)と注文しましょう。

普通なら、トマトひとつとパンとプロシュートでパニーノ一丁あがり!ってなるのですが、zioのプチイタリア語講座を受講しているみなさんはこんなところで納得してはいけません。 是非試して欲しいお総菜が在るのです。それは” pomodori secchi ”(ポモドーリ  セッキ)、つまりドライトマトです。この場合は、速攻で食べるので” sotto olio ”(ソット オーリオ/オイル漬け)の方です。 これをですね、少し辛目の” pecorino stagionato ”(ペコリーノ スタジョナート/熟成ペコリーノ)と一緒にパンに挟んで食べると” ottimo! ”(オッティモ/ 最高!)

その他にも、まだまだ日本では馴染みの薄い素材が沢山あります。実はスーペルメルカートのパン、ハム、チーズ、お総菜コーナーは、あまりお金をかけたくないけど美味しい新発見をしたい、と望んでいる人にとってはまさにお宝の山なんです。 ということで、まだまだマイナーなお宝をここでいくつかピックアップしますので、 イタリアへ行った際には是非お試しあれ。

<< pane >>
“ pane toscano ”(パーネ トスカーノ)・・・名前の通り、トスカーナ地方で最もポピュラーなパン。塩を使わず小麦粉と水だけで作られています。初心者向けではないかもしれませんが、トスカーナ料理の” umido ”(ウーミド/煮込み)系の料理は味が濃いので、このパンの無味さが丁度良いのです。

“ pan basso ”(パン バッソ)・・・これもトスカーナ地方、特にシエナ近郊で ポピュラーなパンです。
” pane toscano ”よりも硬くて薄いので、初心者にはちょいと手強いかもしれませんが、一度これに慣れてしまうと他のパンでは物足りなくなります。ちなみにこちらも塩ナシです。トスカーナ以外のスーペルメルカートでは手に入らないかも。

“ pane pugliese ”(パーネ プリエーゼ)・・・こちらはイタリアのつま先、プーリア地方のパンです。トスカーナのパンとは違ってフンワリ系です。僕は個人的にオ リーブオイルをたっぷりかけた ” insalata ”(インサラータ/サラダ)とこのパンを一
緒に食べるのが好きです。噛むほどに甘みが増して、結構日本人の口に合うかもしれませんね。

“ rossetta ”(ロッセッタ)・・・星形で中身が空洞の通称ゲンコツパンです。
ローマのホテルの” colazione ”(コラツィオーネ/朝食)には大抵これが山とつまれているはずですので、ご存じの方も多いかも。最もオーソドックスなパニーノ用のパ ンと言えるかも。味自体はそれほど無いので、間に挟む具が引き立ちますよね。

“ pizzetta ”(ピッツェッタ)・・・これはミニピザです。パン屋さんには大抵シングルCD大のピザが並べられています。おやつやおつまみに最適です。でも温める必要があるので、レンジやオーブンを気軽に使える環境にいない人は注意しましょう。 でも、大抵どのパン屋さんでも温め直してもらえますよ。
そのときは” Puo` riscaldare? ”(プオ リスカルダーレ/温めてもらえますか?)と言えばOKです。

<< prosciutto e salame >>
“ culatello ”(クラテッロ)・・・僕の友人曰く、一番高級な” prosciutto cludo ”だそうです。確かに値段は普通の2〜3倍します。普通のプロシュートは豚のもも肉を使うのですが、こちらは” culo ”(クーロ/おケツ:俗語です)の肉を使っています。スーペルメルカートの総菜売り場で、” Mi da` tre etti di culatello ”(ミ ダ トレ エッティ ディ クラテッロ/クラテッロを300グラムちょうだい)なんて注文する人がいたら、思わず「えっ!」と思ってしまうくらい上物なんです。

“ prosciutto di spalla ”(プロシュット ディ スパッラ)・・・肩肉の生ハムです。これもレアモノです。塩辛い生ハムが好きな方は、是非一度お試しあれ。多分一番味の濃いプロシュートじゃないかな。僕は好きです。とっても。

“ salame ungherese ”(サラーメ ウンゲレーゼ)・・・こちらはサラミ。 “ ungherese ”とは「ハンガリーの」という意味。ハンガリー風サラミなんですが、本当にハンガリーにこのサラミがあるのかは知りません。これは細かい脂肪が密に散らばっているタイプのサラミで、意外とあっさりしていて美味しいです。
僕はこのサラミとエメンタールチーズのパニーノをよく食べていました。カロリー高め。致し方なし。

“ salusiccia calabrese ”(サルシッチャ カラブレーゼ)・・・“ salusiccia ” は「ソーセージ、腸詰め」で“ calabrese ”は「カラブリアの」という意味。つまり、カラブリア風ソーセージです。赤い奴です。唐辛子が入っていてピリ辛です。で も美味しい。皮を剥がすのもまどろっこしくなるほどの勢いで食べてしまいます。ち なみに” salusiccia piccante ”(サルシッチャ ピッカンテ)とも呼ばれています。ただ、残念なことは中部、北部イタリアではなかなか手に入りません。その代用として僕は” salusiccia napoletana ”(サルシッチャ ナポレターノ/ ナポリ風ソーセージ)で我慢していました。でも、辛さが足りないんだよねー。こちらもカロリー高め。ますます致し方なし。

<< formaggio >>
“ cacio cavallo ”(カーチョ カヴァッロ)・・・“ cacio ”は南部の方言で” formaggio ”(フォルマッジョ/チーズ)のこと。そして“ cavallo ”は「馬」の意味。つまり馬乳のチーズです。大きなひょうたん型か瓜型で、色はクリーム色です。 味は、あっさりだけどどっしりしていて、コクが口腔にほのかに広がるんです。わか りませんよね、そんなこと言われても。だから、試してください。ちなみに切り売りしてもらえないと思うので、要注意。

“ grano padano ”(グラーノ パダーノ)・・・もし、グラーノとパルミッジャーノの違いを説明できる人がいたら、その人はイタリアチーズ通。僕にはわかりません。 ただ、値段はグラーノの方が安いです。パルミッジャーノと比べるとちょっとコクが押さえられているのかな?うーん。ちなみに、“ grano ”(グラーノ)は「お金」という意味もあります。その昔、このチーズは” padano ”(パダーノ/パダーナ地方)の重要な収入源だったのでしょう。

“ pecorino romano ”(ペコリーノ ロマーノ)・・・ローマ近郊でポピュラーな “ pecorino ”です。
“ pecorino ”は” pecora ”(ペコラ/羊)のチーズです。 このペコリーノ、外側が真っ黒なんです。最初は何かと思いましたよ。それに、羊乳特有の臭みがあって、苦手だったんです。でも、お料理に使うとこれが何とも言えない隠し味になっていいんです。カルボナーラやアマトリチャーナ、それからミネストローネ系のスープ類にもパラパラ振りかけると、独特の臭みが何とも言えないハーモニーを醸し出してくれるんです(?)。

スーペルメルカートのこの一画にはその他に、パスタソースの” pesto genovese ” (ペースト ジェノヴェーゼ)や” crema di funghi ”(クレーマ ディ フンギ/キノコクリーム)、” pomodori secchi ”をはじめとする野菜のオイル漬けや酢漬け、” pate´ di fegato ”(パテ ディ フェガト/肝臓のパテ)などもあります。 またオイル漬けの” tonno ”(トンノ/ツナ)から” frutti di mare ”(フルッ ティ ディ マーレ/海の幸)まで、オサカナ系お総菜も売られています。

前回サボった分、今回は紙面を大幅にオーバーしてお送りしました。この続きは次回で。
多分次回がこのスーペルメルカートシリーズ最終回になると思います。ここまで、質問等がありました
ら、次回アップ(10/10予定)までにzioにメール してください。

それでは Ciao tutti!
amore e pace
zio