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番外編・シチリアの旅その2 Agrigento <2001/12/28〜2002/1/3>

昨日ムゼオ(博物館)で見たテラモーネ(人像柱)がこんな所で寝ている!そう、ここは、あのテラモーネが飾られていた神殿、ジョーヴェ ・オリンピコ(ジュピター)神殿が建っていた(正確には建造途中で、通商国家カルタゴによって破壊され、更に地震で崩れた)場所。
この神殿跡のみ入場料4,000リラ(約240円)が必要です。
テラモーネの向こうに何本かの柱が見えるのが、3枚目の写真のヘラクレス神殿。ちなみにこの横たわったものは当然レプリカです。
巨大な柱らしき石の塊がごろんごろん転がる広大なこの廃墟を進んでいくと、ずっと先に神殿の角の部分のみが見えます。こちらも紀元前5世紀末に建てられて、同じくカルタゴ軍に破壊され、一旦修復されたけど地震で倒壊、19世紀になってこの4本だけ修復されたというディオースクリ神殿。
2500年という途方もない時間が本当にここに流れていたのか、途方にくれます.....
一旦オリンピコ神殿を出て、ちょうど駐車場の向かいに位置するエルコレ(ヘラクレス)神殿へ。遠くから見ると8本の円柱がにょきにょきと生えているようでしたが、近くで見上げるとまるでアリンコになった気分。ここも地震で倒壊したのを20世紀初めにイギリスの考古学者によってこれだけ復元されたとのこと。そして、なんと紀元前6世紀初頭の建造で、アグリジェントで最古のものだとか。
右から3本目の柱元に小っちゃく見える黒いのは私です。ホントアリンコみたいだワ....
こちらはこのヘラクレス神殿の平面図。
ファサード(正面)に6本、側面に15本の円柱が並んでいた模様。ってことは、この8本の距離の倍くらいがこの神殿の長さってこと!? うわ〜〜なんだってギリシャ人たらこんなに大きいのばかり作ったの!?
更に丘を上がるようにして東に向かって歩くと、雄々しくそびえたつコンコルディア神殿が、2500年なんて時間を感じさせない美しさで私達を見下ろしています。本当にみごとに残っていて、ただただ感動。
更に東にずずずいっと歩いていくと、丘のてっぺんに見えるのがジュノーネ(ヘラ)神殿。こちらは20本ほどの柱と、柱の上の横材が残っています。横材は今にも崩れ落ちそうで、鉄筋のつっかえが所々設置されていました。コンコルディア神殿とほぼ同時期に建てられたそうで、2つものこんなに巨大な神殿を建てるにあたって一体どれだけの労力と時間が必要だったのか...想像を超えまする。
向こう〜の方に小さく見えるのがコンコルディア神殿。今私が立ってるのはジュノーネ神殿。この間を結ぶようにして岩の砦が続いています。
南のほうを見ると、打って変わって緑あふれる丘と、美しい地中海が望めます。
北の方を見るとアグリジェントの市街地がぽっかりと浮かび、とても同じ時空にいるとは思えない壮大かつ傑作な眺め。

尚、神殿めぐりは朝早くがオススメです。
時間が経てば経つほど、バスツアーの団体さんで、神殿群の入口にある小さな駐車場はいっぱいいっぱいになります。
あと、この神殿巡りをしている間はトイレがないので、必ず駐車場に併設してあるトイレで済ませておきましょう。
お水を持っていくのも忘れずに(特に夏は、日陰がないので要熱対策!です)。
この日もとーっても暖かく、東京より4、5℃ほど高めでしょうか。日中はコートいらずでした。

丘のあちこちに巨大なサボテンの木が生えていて、葉っぱ(っていうのかしら)には無数の傷が....良く見ると、人の名前ばかり。誰々ちゃんと誰々ちゃんがラブラブ!とか、日本でもよくありますよね。どこそこの壁や木に名前を書いておくと願いが叶うとか、また来れるとか。万国共通なようで....
とは言ってもサボテンはとても痛々しいぞ。
所変わって、ムゼオの近くにあるこの一角は紀元前4世紀から7世紀まで人々が実際に住んでいた町の遺構。
まるで都市計画された近代の町のように、格子状に走る主要な通りに沿って建物がきちっと建てられた形跡が残っています。 井戸や流し台(洗面室かな?)や浴槽らしきものなど、住宅らしい痕跡がいくつか残っています。
所々に床のモザイクが保存状態も良く残されていました。場所ごとに模様はすべて違っていて、デザイン性の素晴らしさにもびっくり。

神殿の谷が一望できるリストランテ(Le Caprice)でプランツォ(ランチ)を。
ちょうど角の席で眺めも良く、お味もなかなかGoodでした(昨夜の事件が尾を引いて、もうドキドキ)。
左は、シチリアで良く見るショートパスタ(名は不明)で、リコッタチーズとモッツァレラとトマトとなすとバジルのソースで一度オーブンで焼いてます。モルト ブォーノ!
右はまたまたフリットミスト(フライの盛り合わせ)。イカにタコに海老に小魚系と種類も色々で、さっぱりと美味しくていくらでもいただけます。

神秘とロマンの町、アグリジェントから、明日はパレルモに向かいます。