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<15/aprile(4月)/2008> a Mantova  <2008年4月15日(火)>

いつものように、最初の夜は1時間ごとに目が覚めます。。あぁ、お腹すいた。
昨日と一昨日イタリアでは総選挙が行われ、その選挙結果が早朝から各局のニュースで報道されていました。
結局、ベルルスコーニ率いる中道右派が上院、下院ともに過半数を超えたんですよね。
日本の政治も問題てんこもりですが、イタリアはもっと大変そう・・。

昨夜の念が効いたのか、天気予報では北部全体雨と出ながら、外はまずまずの晴れ模様!
1泊分の荷物だけ持って、7時すぎに出発です。
メトロの駅まで徒歩1分という超便利な立地に、バーニョの臭さも「ま、いっか!」で片付く単純な私。
中央駅でまずマントヴァ行きの切符を買い、 構内のバールでカプチーノとクロワッサンを食べ、8時15分発のレジョナーレ(各停)に乗りこみます。ちなみに、マントヴァへは、中央駅からの便が数時間に1本ほどしか出てなくて、あとはポルタ・ガリバルディ駅からの発車となります。

実はマントヴァは二度目。5年前のファミリーツアーでヴェローナからボローニャまでクルマで移動する途中で立ち寄り、テ離宮のみ見学しました。いつかゆっくり訪れたいと思っていたので、念願かなっての再訪です。

いいお天気になってうれしいな〜〜♪と喜んだのもつかの間。
マントヴァに近づくにつれてどんどん雲が厚くなってくる!あぁ、どきどき。
10時17分マントヴァ駅到着。まずは駅から歩いて5分ほどのホテル ダンテにチェックインします。
小さな家庭的な雰囲気で、 お部屋もまずます。
が、期待していたヴァスカ(バスタブ)はなし。。

Dante
Via Corrado 54
tel: 0376-221141 fax: 0376-326425

venere.com で予約して、1泊86ユーロでした。
奇しくもちょうど総選挙で大勝した北部同盟のウンベルト・ボッシは、北部と南部を分離して北部の首都をマントヴァにしよう!なんて言っている方だそうで、さぞかし町は勝利に沸いているだろうと思いきや、普通でした・・(笑)。
ホテルに程近いカヴァロッティ広場には、フィリップ・スタルクデザインのアームチェアが色とりどりで並べられています。バックの古いパラッツォとのコントラストがちょっと不思議な雰囲気。。

ウンベルト通りを歩いてほどなく、小さなマンテーニャ広場に出て、それに面して建つのがこちらのサンタンドレア聖堂。フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会のファサードを設計したアルベルティの設計によって建設されました。
内部はとても広々とした単身廊式で、壁や天井にはびっしりと隙間なくフレスコ画や象嵌装飾で埋め尽くされていて、とても豪壮な感じがします。入ってすぐ左側の礼拝堂には、マントヴァ候ゴンザーガ家の宮廷画家だったマンテーニャの墓とブロンズ像があります。
それにしても、遠足のお子達が騒がしすぎるーーーっっ。
先生の「しーーーーっ!」が逆に響いたりして(笑)。

お隣には、町の中心となるエルバ広場があり、”ロトンダ”と呼ばれるサン・ロレンツォ聖堂と時計塔、ラジョーネ宮が建ち並んでいます。順に11世紀、15世紀、13世紀に建てられたもの。ラジョーネ宮の回廊には雰囲気のあるカフェがならび、まさに絵のような一角。
▲ロトンダを見て、同じくブレーシャのロトンダを思い出しました。内部はブレーシャのよりもっと簡素でフレスコ画もかなり朽ちてます。
イタリア車やクラシックカーが好きな方は絶対にご存じであろう伝説のカーレーサー、タツィオ・ヌヴォラーリの博物館が、エルベ広場の続きのブロレット広場の片隅にあります。
ちょうどこれを書いてる5月は、毎年ミッレミリアが開催され、ブレーシャを発着地点としてこのマントヴァもコースの一部となっています。
ひときわ大きなソルデッロ広場には、突き当りに町のドゥオーモが、向って右側にかのドゥカーレ宮殿がどどーんと鎮座。5年前の記憶がどんどん蘇ってきて懐かしい〜〜〜。

しっかし、どこもかしこも遠足のガキんちょ、あ、いやお子だらけ!写真を撮るのも一苦労。。
ドゥオーモの内部は5身廊式、明るくかつ剛健な印象。ゴンザーガ家の別荘、テ離宮を設計したジュリオ・ロマーノ作とのこと。
向って左の側廊の奥には、15世紀の姿を完全に残すインコロナータ礼拝堂があります。

ドゥカーレ宮殿見学の前に腹ごしらえを。
イタリア情報サイトJITRAで、牧野宣彦氏が「マントヴァで1番のレストラン」と紹介されていた”アクイラ ニグラ”というリストランテに行ってみました。”1番”と聞けばやっぱり行きたくなるのが食いしん坊の人情ってもんで・・(笑)
お店の前の小道に入るところにメニューボードが掛けてあって、見たらとってもリーズナブル。でも、なぜか店名が違う。。でも、この先にはその店しかないし。。
???と思いつつ、12時に1番乗り。店名はやっぱりアクイラ ニグラ。案内されたダイニングはピシッと決まったテーブルセッティングにエレガ〜ンテな雰囲気。で、メニューを開く。「?!?!?!」 高っ!アンティパスティ(前菜)でさえ20ユーロ(約3,200円)から。でも、出るのも嫌だし、え〜い、ままよ!
で、さんざん悩んでオーダーしたのがアンティパストだけで、仔牛の薄切りの何とかと卵とアスパラガス添え。右写真がそれです。さすが24ユーロだけあって美しい〜〜でしょ?お味もそりゃもう見た目以上に美味しかったです。特に添えられた卵のソースが絶品でした。ちなみに、左側はプレ アンティパスト(アミューズ)で出てきた海老と野菜のマリネ。これも最早立派な一品でした。パンもグリッシーニもうまい!
せっかく前菜一品で終えようと思ったのに、調子に乗ってドルチェまで頼んじゃいました。。大好きなカンノーリ。溜息がでるほど美しいお皿。ちなみに12ユーロ(約2,000円)なり。。でも、涙がでるほど旨かったぁ。。

お水(小)とグラスワイン、カッフェでしめて47ユーロ(約7,500円)〜〜〜。初日の昼間っからなーんて贅沢っ。でも、コペルト(席料)もサービス料も入ってない。これってちょっと良心的??

AQUILA NIGRA
Vicolo Bonacolsi, 4 (ソルデッロ広場中程西側の小道を入る)
日・月休み

それにしても、あの外のメニューボードはどこのだったんだろ・・
お店を出るとついに小雨がぱらぱら・・・あぁ、ミラノが晴れてたので傘を持って来てないよー。

次はいよいよドゥカーレ宮殿へ。
ここは、マントヴァを14世紀から18世紀頭まで400年も支配したゴンザーガ家の居城で、現在は美術館として公開されています。
この時代に、政治的発展と同時に、ルネッサンス文化や芸術もどんどんと開花し、特に、フランチェスコU世の妻となったフェッラーラのエステ家の娘、イザベッラ・デステがパトロンになったことで益々栄華を極めたとのこと。美術品もさることながら特徴的な部屋も多く、見どころは満載です。
内部はすべて撮影禁止なので、「結婚の間」に行くまでのらせん階段の1ショットのみ。
宮殿のあちこちの窓からのぞける中庭が、どこもとても美しく、気持ちよくゆったりとした気分で見学できました。ちなみに、マンテーニャがゴンザーガ家の生活の様々なシーンを描いたフレスコ画で有名な「結婚の間」は、一度に入れるのは20人までで5分間だけ。ここも遠足のルートになってるようで、贅沢にも、訳がわからないような顔をした(笑)お子達がじーっと見入っていました。
このせっかくの芸術鑑賞の中、途中どうしてもトイレに行きたくなり(滞在中ずっとお腹こわしてました。。)、一旦出口を出て1か所しかないトイレへ急行。戻れないのを承知で「途中でトイレに行ってしまったので戻りたいのですが・・」と正直に告白したら、逆行はできないけど入口からなら、と再入場させてくれました。ほぉ〜〜っ。
夕方になるにつれて雨がしっかり目になってきました。
本当は明日、マントヴァ郊外のサッビオネータまで足を伸ばそうと思っていたのですが、お尻痛いし(失礼!)、雨だし、おまけにデジカメの充電器をミラノに置いてきてしまい既に電池も残り少なく。。で、かなり行かないモードに。

マントヴァは三方を湖に囲まれていて、その左右の湖をつなぐ川がかつては町の中心を東西に走っていましたが、20世紀半ばに中間部分が埋め立てられ、その際に壊された教会の鐘楼のみ残されました。中世の面影を残すその塔と水路、正面の柱廊(こちらもジュリオ・ロマーノ作)がとても絵になっています。


雨を避けるようにポルティコ(柱廊。マントヴァも比較的ポルティコがある建物多し)を渡り歩き、東側の2つの湖、メッツォ湖とインフェリオーレ湖の間に架かる橋、サン・ジョルジョ橋にたどりつく頃には幸いにも雨があがりました。橋を少しだけ渡って後ろを振り返り、マントヴァの旧市街全体を眺めるの図。前回クルマで立ち寄った時も、この橋の向こうからこの図を見ながら町に入ったわけです。どんより空が残念です。。

このあたりは、オペラ「リゴレット」の舞台としても有名だそうですが、すみません、オペラは全く分りません。。。
そのまま町側に戻って、インフェリオーレ湖沿いの車道をお散歩。
緑濃い芝生や木々がとても美しく、ほーっとする空間です。
湖では遊覧船も運行しているようです。
▲学術劇場に閉館ギリギリで入れました。中はあったか〜い!冷たい雨に濡れた体をしばし休めます。
4階建てのボックス席のこのホール、バロック形式の劇場の傑作だそう。それほど大きくないけれど、美しい照明たちに囲まれて1人で座っていると、ピアノの音なぞ聞こえてきそうな気がして気持ちよくなってきました。現在もコンサート会場として普通に利用されています。
マントヴァのお菓子と言えば、”トルタ ズブリゾローナ”というアーモンドの入ったタルトのケーキが真先に挙げられます。
中には、上写真のようなタリアテッレ(ほんとのパスタか、似せたものかは不明)が乗ってかた焼きそばみたくなってる(笑)のもたくさん見かけました。

左は、マントヴァ産ランブルスコとセットで5ユーロ(800円)で売られていました。あ、しまった、買おうと思って忘れてきました。。
▲さ〜、夜はしっかり食べるぞー!と(しつこいですがお腹こわし中)、エルバ広場に面して立ち並ぶリストランテの中の1つに入ってみました。カメリエーレにオススメなど尋ねながら決めたのが、前菜は”マントヴァ産サラミのポレンタ添え”、プリモは”牛煮込みソースのマッケロッティーニ”。マントヴァと言えば”カボチャ”が名物ですが、前回カボチャのトルテッリを食べたから、今回はパス。サラミは脂多めの柔らかいとても優しいお味。今まで食べてきたサラミの中で1番好きかも。外れの多いポレンタも、これはブォ〜ノ!マッケロッティーニは最初はかなりインパクト大。でも、だんだんと濃い味がちょっとつらくなってくる。。
ランブルスコがこの濃さにちょうどいい塩梅でした。
店内のたくさんのキャンドルの光にさらに酔いしれ、いい気持ち。。
担当カメリエーレは、最初はかたくなに英語でしかしゃべってくれなかったけど、徐々にイタリア語で話しかけてくれてうれしいぞっ。

しっかし、お腹がいっぱいだー。
お水(小)とランブルスコ1/4、カッフェでしめて22.5ユーロ(約3,600円)。
ばんざ〜〜い!!

Ristorante PAVESI e PAVESINO
Piazza Erbe 13  木曜休み

この時期日の入りは8時15分頃。
夕食後もまだまだ明るいのですが、町の規模の割には既に人はまばらで閑散とした場所も多いのが意外。
明日は結局、ミラノに戻ることにしま〜す!