旅日記(オススメレストランやホテル情報もあり) 今月のお土産プレゼント 店主のつぶやきBlog 店主のひとりごと イタリア語のお勉強中の方へ ミラノ情報・2003年〜2005年 美味しいレシピ満載です! リンク集 フィレンツェのホームステイをご紹介しています お買い物代行承ります 翻訳サービスはじめました 直接商品をご覧いただけます
 
HOME > 店主のひとりごと
 
 
Luminaria: イルミネーション (2002/01/21)

このテーマ、本当なら去年の12月にUPする予定だったのですが.....ぽりぽり(^^ゞ

日に日にクリスマスムード高まる2001年12月のある週末の夜、知人たちとの集まりが、天王洲にあるクリスタルヨットクラブで行われました。
クラブハウスに寄り添うように、華麗な客船が横付けされていて、食事を終えた後に東京湾のクルージングを楽しむという趣向。私ったら、こういうの大好きなくせに自分ではなかなか実行に移さないから、ナイトクルーズは今回が初体験。すーごくワクワクして出かけました。

埠頭を出て青梅の方からお台場に沿って、レインボーブリッジの下を通ってぐるっと1時間ほどかけて周るというコースで、知人達がカンパリを片手にお喋りに興じている間、私は飽くことなくずっと外の夜景に見入っていました。

天王洲アイルから始まり、少し遠めに見える東京タワー、お台場の観覧車やフジテレビ一帯、レインボーブリッジ....とキラキラした景色を見てるだけでう〜っとりしてしまいます。

私が育った奈良県内のとある町は、田んぼが一面に広がる中にあり、家の前は180度の視界が広がります。
夜も更けると空は漆黒。そしてこぼれそうなくらいの星、星、星..... 瞬く音まで聞こえてきそうです。
そんな所から東京に来て、絶えず光の洪水にあふれている街を見、星もほとんど見えなくなり、あぁなんて淋しいの....って憂いていたのは最初の1年くらいだったでしょうか。
もうそれにすっかり目が慣れてしまった今では、たまに帰省すると夜がやたらと怖い。暗くて怖い。光がなくて淋しい。これも一種の現代病か都会病かしら.....

東京は、イルミネーションの宝庫です。
高層ビルは多いし、街自体24時間晧晧としているし、どんどん新しいスポットはできるし、最新の照明技術も数多く試される。つまり、光は必要だからというよりも、魅せるために使われています。
池袋のサンシャイン60や、横浜のランドマークタワーの展望台から夜景を眺めていると、なぜだかウルウルきてしまいます。何時間見ていても飽きない。

そんな夜景が大好きな私なので、イタリアの夜の暗さはたやすく私をおセンチモードに陥れます。
もちろん、田舎は日本でもどこでも闇だらけだと思うので当然のこととして、都会でもとても暗いのです。
それは、街灯自体数がとても少なく位置も高い上に光がオレンジ色なのと、建物が大きく石造りのせい。ろうそくの炎と同じくらいしかない色温度の光が、さらに建物に反射しないで吸収されるのですから無理もないです。
メインストリートはまだお店のウィンドウの光で(ウィンドウの中はほとんどが蛍光灯の白い光ですから)足元まで明るいですが、一本脇に入ると歩くのがためらわれるほど暗い道が多いです。 重く大きな木の扉がぎしっと開いて引き込まれそうな気さえします。
イタリアに着いた最初の夜は、この暗さに慣れることから始まるのです。

フィレンツェとローマの街灯は、一際この光のオレンジ色が強かったような気がします。
ただ、観光客が多いためか街灯の数は多く、一層、オレンジ色の光と建物自体の陰とのコントラストがとても美しく幻想的です。また、名所名所が控えめながらライトアップされて、周りが暗い分、ぼぉっと浮き上がって見えてこれまた美しい。
時々無性にイタリアに行きたくなる時、どこっていう具体的な場所よりも、まず頭に浮かんでくるのは夜の街の雰囲気、オレンジ色の光。暗くて淋しくて決してウキウキはしないけど、なぜか懐かしい感覚。

と言いつつも、クリスマスシーズンの最中には、恵比寿のガーデンプレイスや新宿高島屋横のサザンテラス・イーストデッキにいそいそと出かけた私でした〜(^○^)