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《 zio の La piccante vita 》 -SECONDO-(2001/05/28)    <バックナンバー>

Hola! Que tal?(オラ!ケ タル?/やあ、元気?)
おっと、すみません。いきなりスペイン語から始めてしまいました。実は、わけあって今スペイン語を勉強しているものですから、ついつい…

Ciao tutti! Come state? (チャオ トゥッティ!コメ スターテ?やあみんな、元気?)
Siamo gia nella seconda meta del maggio. Ormai e quasi estate qui in Italia.
(スィアーモ ジャ ネッラ セコンダ メタ デル マッジョ/もう5月も後半ですね。 オルマーイ エ クアーズィ エスターテ クイ イン イターリア/イタリアでは、もうほとんど夏といった感じですよ)
                            ※
 いや、本当に暑くなってきました。前回の原稿を書いているときは、まだまだ肌寒い日が多く、長袖のシャツに薄手のコートを着ることもあったのですが、今はもう半袖半ズボンの日々です。昼間は空気が重く息苦しさを感じるほど。だから日が落ちて涼しくなる夜がとても気持ちいいです。

 ということで、原稿は夜の涼しい時をねらって書くとして、久しぶりの休日の午後はゆっくり散歩しながら映画を見に行こうと思います。それじゃ!

ってな訳で、ぶらぶらウィンドウショッピングでもしながらボローニャの目抜き通り"Via dell'indipendenza=iヴィア デッリンディペンデンツァ/インディペンデンツァ通り)を歩いていると、なにやら前方に人だかりが…


どうやらChiesa di San Pietro=iキエーザ ディ サン ピエトロ/サンピエトロ寺院)で、宗教行事が行われているようです。人だかりの中に紛れて様子をうかがっていると、私と同じように興味をひかれたらしい若者がChe succede?=iケ スッチェーデ?/何かやってるの?)と、私に尋ねてきました。周りにはごまんとイタリア人がいるのによりによって日本人の私に尋ねるとは何とも要領を得ない若者だ、と思いながらMi dispiace, ma non lo so!=iミ ディスピアーチェ マ ノン ロ ソ/ごめん、知らないんだよ)と答えてあげました。
                           

 映画の上映開始までしばらく時間があったので、いったい何が行われているのか観察してみることにしました。が、この日の私の装いは半袖半ズボン。とても教会の中に入れる出で立ちではありません。しかも、私服の警察官やら階位の高そうな司祭などがうろうろしているので、外から眺めるだけにしてみました。

まだ、何が行われているのかわからない私の目に、一枚のポスターが飛び込んできました。なになに、
celebrazioni in onore della B.V. DI SAN LUCA=iチェレブラツィオーニ イン オノーレ デッラ ビ.ヴ.ディ サン ルーカ/サンルーカ教会のBVの名誉を讃える祝祭)と書かれている。そういえば、サンルーカ教会には有名なマドンナ像がある、って聞いたことがあったのを思い出しました。なるほど、なるほど、この騒ぎはサンルーカのマドンナを讃えるお祭りだったのです。
                                  
しかし、なんだろうこのB.V≠チてのは…マドンナって言葉の代わりに使われているのは確かなんだけど…と考えていると直ぐに心当たりのある言葉が浮かんできました。Benedetta Vergine=iベネデッタ ヴェルジネ/祝福された処女…マリア) いや〜、私のイタリア語の知識もなかなかなものじゃないの!と人知れず自己満足に浸っていたのですが、家に帰り辞書で確認してみると、正解はこちらでした。
la Beata Vergine=iラ ベアータ ヴェルジネ/聖処女マリア)

 この祝祭の一大イベントは、サンルーカのマドンナが年に一度町の教会(サン・ピエトロ教会)に降りてきて、それから一週間後に再びサンルーカに帰るというもの。この日は、ちょうどマドンナのご帰宅(サンルーカの教会に戻る)日だったのです。
マドンナの行進は、1時間後に始まるとのこと。一方、私が観る予定だった映画は15分後に始まる。映画を観るか、マドンナを観るかずいぶん悩んだんですが、結局私は映画を選ぶことにしました。初志貫徹です(?)。
 映画館へ向かう道すがら、どこからともなく賛美歌とお祈りが聞こえてきました。ふと見上げると、建物のあちこちにスピーカーが備え付けられており、そこから聞こえてきていたのでした。どうやら、私が歩いている道はマドンナの行進が行われる道らしいのです。
周りを見渡すと、やけにお年寄りの姿が目立ちます。巣鴨のとげ抜き地蔵かボローニャかってな感じでした。どうやら、カソリックの総本山を抱えるイタリアでも、若者の宗教離れが進んでいるのでしょう。しかし、マラソン観戦のごとく沿道を埋め尽くす(ちょっとオーバー)お年寄りを観ていると、何となくうらやましくなってしまいました。信じるものがあるって、信じられるものがあるって、もしかしたら良いことなんじゃないかな…

そんな想いを抱いたまま、映画館へ。作品はFughe da fermo=iフーゲ ダ フェルモ/沈滞からの脱出)。私が一番注目している若手俳優のMarco Cocci=iマルコ・コッチ)が主役のイタリア映画でした。
彼の役どころは、つまらない日常から脱出したいと願う大人になりきれない30男。

感想ですか?うーん。もし、彼が今日見たお年寄りたちのように『信じること』ができれば、きっと日常から逃げ出したいとは思わなかったんだろうな〜、というところでしょうか。


Una frase piccante d'oggi
(ウーナ フラーゼ ピッカンテ ドッジ/今日のピッカンテなワンフレーズ)
BER・LUS・▲▲▲・PORCO
(ベル・ルス・▲▲▲・ポルコ/ベルルス▲▲▲の豚野郎)

 前回のUna frase piccante d'oggi≠ナは、イタリア共和国上院選挙のポスターから引用しました。選挙の結果は、たぶん日本のメディアでも取り上げられたと思うので詳しく解説しませんが、中道左派から中道右派への政権移行が行われたなかなかドラマチックな選挙でした。が、その結果を喜ばしく思わない人たちもいるようです。

 さて、今回のフレーズですが、ちょっとしたクイズです?問題は三つ並んだ円錐形をどのように読むかです。

ヒント その1  円錐形=コーン=cono=iコーノ)の複数形は?
ヒント その2  ボローニャはcomunista=iコムニスタ/共産主義者)が多い都市として有名。
ヒント その3  今回の選挙でイタリア共和国首相に就任したイタリアの大富豪の名前は?