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-第15回- BUONE MANIERE(礼儀) (2008/11/26) <バックナンバー>

Salve amici! Come state? (サールヴェ アミーチ! コメ スターテ?)
皆さんこんにちは。いかがお過ごしですか?今日もまた楽しくイタリア語をお勉強しましょう。

今回はイタリアの小学校3年生の国語の教科書の、“BUONE MANIERE”というタイトルの問題集を見てみましょう。 Buone maniereとは『良いマナー』 、『 礼儀』の意味。 日常の様々なシチュエーションにあった正しい言葉遣いができるかな?と子供たちに問いかけています。
************************************************************************************* BUONE MANIERE
Scegli la frase piu` adatta all’interlocutore, cioe` la persona a cui ci si rivolge, e alla situazione.  
【訳】対話者(つまり話をする相手のことです)と状況に適した文を選びましょう。

1. In mensa, sei senza pane e ne chiedi un pezzo al tuo compagno.
a) Dammi il tuo panino!
b) Per piacere, mi dai un pezzo del tuo panino?
c) Voglio il tuo panino! Me lo dai?
  【キーワード: mensa = 食堂, compagno = 友達, panino = パン】

2. In mensa, vuoi che la bidella ti porti un bicchiere d’acqua.
a) Ehi, voglio l’acqua!
b) Insomma, l’acqua arriva o no?
c) Per piacere, mi puo` portare un bicchiere d’acqua?
  【キーワード:bidella = 用務員さん, bicchiere = コップ】

3. Sei in classe, hai difficolta` a svolgere un esercizio: ti rivolgi al tuo compagno per chiedere spiegazioni. a) Non ho capito l’esercizio: devi spiegarmelo tu!
b) Tu che sai sempre tutto, spiegami come si fa!
c) Per piacere, mi spieghi come si fa?
  【キーワード:avere difficolta` a svolgere un esercizio = 問題を解くことができない, rivorgersi a ○○ = ○○に訊ねる, spiegazione = 説明】

4. Sei al supermercato e chiedi a un signore aiuto per prendere una scatoletta che e` molto in alto.
a) Per piacere, mi puo` prendere il barattolo di marmellata? Non ci arrivo.
b) Mi prendi quel barattolo?
c) Voglio quel barattolo, ma e` troppo in alto. Me lo prenda lei!
  【キーワード:prendere = 取る, scatoletta = 缶詰, barattolo di marmellata = ジャムの瓶】

(全文の日本語訳は、こちらをどうぞ。)

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イタリアで小さい子供たちに言葉遣いのしつけをするとき、周りの大人が一番初めに教えるのは、「 Per piacere(ペル・ピアチェーレ)」でしょう。文字通りには「 喜びのために」 という意味ですが、人に何か物を頼む時の決まり文句として 「 お願いします。」 的に使われます。 頼みごとをするときの言い回しとしては他にも「 Per favore(ペル・ファヴォーレ)」、 「 Per cortesia(ペル・コルテズィーア)」 がありますね。どれも内容的には同じです。大人の外国人向けイタリア語の教科書だと、お願い表現には「 Per favore」を使っているものが一般的ですけれど、幼い子供にとってはFとVが発音しにくいので、まずは「 Per piacere」 を教えるようです。 (それでも、とっても小さい子だと舌がうまく廻らなくって「 ぺぇぱぁちぇーえ」 となっちゃいますが。)
「 Per piacere」 のお願い表現に続いては、要望の対象となる物事が続くわけですが、これも言葉を話し始めの幼い時は単語だけ(Acqua, per piacere. とか)、少し大きくなると親称のtuでの命令形文、疑問文、敬称のLeiでの命令形文と学んでいって、その後だんだんと条件法(Potrebbe…、Mi faresti….ecc)などの文法的により複雑な言い回しを習得して行くのです。
「お願いします」 と並んで言葉遣いの礼儀に欠かせない大切な言葉といえば「Grazie(グラツィエ)=ありがとう」です。 これはもう説明が要らないほどよく知られてますね。 “Grazie”は“Grazia(恵み、幸福)”の複数形で、もともとは「 私に良いことをしてくれたあなたに沢山の恵みがありますように」 という意味の挨拶でした。 イタリアで旅行していても生活していても耳に&口にする言葉ナンバー1です。 でも、感謝を表わすのにいつもいつも「 Grazie!」 だけではちょっとワンパターンで物足りないですよね。 そこで、今回は「 ありがとう」 の表現のバリエーションもご紹介します。

Grazie mille. 「 本当にありがとう」 (Mille grazie. Tante grazie. Grazie infinite.も同じような意味です。)
Grazie di cuore. 「心からありがとう」
Ti ringrazio. 「 ありがとう」 ( 敬称形はLa ringrazio.)
Ti sono grato. 「 感謝します」 (ちょっとあらたまった表現です。主語が女性の場合は“grata”となります。敬称形はLe sono grato.)
Ti saro` sempre grato. 「いつまでも感謝します」 (とても難しいお願いごとを訊いてもらったときなど。敬称形はLe saro` sempre grato. これも主語が女性の場合は“grata”となります。)

さて、これだけ色々な形で「 ありがとう」が言えるようになったら、返答の「 どういたしまして」もオーソドックスな「Prego.(プレゴ)」以外の色々な表現を知っておきたいものです。

Figurati. 「とんでもないです」 (敬称形はSi figuri. “私達”を主語にしてFiguriamoci.とも言います。)
Il piacere e` tutto mio. 「 こちらこそお役に立ててうれしいです。」
Non c’e` di che. 「お礼には及びません」
Di niente. 「 なんでもないですよ」
Cosa mi dici mai. 「 何を言ってるの(みずくさい)。」 (敬称形はCosa mi dice mai. )
Sono io che devo ringraziarti. 「お礼を言わなければならないのは私です。」 (敬称形はSono io che devo ringraziarLa.)
Grazie a te. 「こちらこそありがとう。」 (敬称形はGrazie a Lei.)
A te. 「こちらこそ。」 (敬称形はA Lei. 買い物や食事の支払いの時などによく使われます。)

いかがでしょう。 特に気に入った表現はありましたか?
基本の「 Per piacere!」、「Grazie!」、「Prego!」だけでも充分に丁寧だし、コミュニケーション上も不自由はありませんが、これだけのバリエーションを使いこなせれば、「 Questa persona e` molto educata!(とても礼儀のある人だ!)」 とイタリア人からも感心されて、会話が発展するきっかけになるかも知れませんよ。 旅行などで使う機会がやってきたら、ぜひぜひ試してみてくださいね。

ではでは、Alla prossima!!(また次回お会いしましょう!!)