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番外編・ファミリーツアー旅行記W a Chianti e Siena e San Gimignano <2003年5月12日>

▲今日もまたまたベル テンポ(いい天気)!朝9時にフィエーゾレを出発して、まずはキャンティに向かいます。キャンティと言えばもう日本でもすっかりおなじみ、トスカーナ州を代表するワインの1つですね。このワインが作られるGreve in ChiantiやCastellina in Chiantiなどの町がある地方一帯を、キャンティ地方と言います。
フィレンツェの町から出て20キロも南に走ると、美しい緑の丘陵地帯がパノラマ級に広がり、ブドウ畑が道の左右に続きます。この通称”キャンティ街道”をぐんぐん走り、Castellina in Chiantiという町に入ります。右の写真は、キャンティ・クラッシコ組合が認定する畑だぞ!印の看板で(多分...きっと。)あちこちで見られました。

▲この町には、2度目の渡伊でワイナリー巡りをした折り立ち寄ったことがあって、小さいながらも雰囲気がかわいくて活気もあってとてもいい印象をもっていました。今回も訪れることができ、何ら変わらない風景に時間の流れを忘れ、また改めて好きになりました。

▲Castellina in Chiantiにある有名なワイナリーの1つ、Rocca delle Macieを訪れました。この大きなニワトリさん、キャンティーワインの目印である黒鶏、Gallo Nero(ガッロ・ネロ)の像。このワイナリーのエントランス中央にでぇんと鎮座しておられます。
▲こちらではアグリトゥーリズモも併設されているようです。左側の建物がカンティーナ(ワインの販売所)で、ここで試飲もできてもちろん購入することもできます。右写真が試飲用にセッティングされたテーブル。1つ1つ説明を受けながら味見を楽しみ、そしてちゃーんと4本買いました。イタリア国内の酒屋さんで買うよりは2〜3割安めといったところでしょうか。でも持ち帰るのが重かったぁ....

▲トスカーナの景色には欠かせない糸杉の木。これがずらーっと並んだ道なんか見たらもう、訳も分からずうるうる来ます。
お昼過ぎにシエナに到着。以前1人で訪れた際にランチを取ったお店で今回も....と思ったら、あいにくお休み。ガーン....他に美味しいトコ知らないよぉ、でもみんなお腹がぺこぺこで、もうどこでもいいからえいやっ!で入ったオステリアが超まずっ。よく見ると欧米の観光客ばかりで地元民はいない。これってけっこう美味しいまずいの目印になるものです。反省...
それから1時間ほどざっと散策。シエナも、マンジャの塔とドゥオーモ美術館の屋上からの眺めが最高なんだけど、階段オンリーのため高いところはなし。両母と夫はカンポ広場に面したテラスでぶぉ〜っと広場を眺めてました(苦笑)。そろそろちょっとお疲れモードかな。

▲待望のサン・ジミニャーノに到着!この地の宿泊場所は、ちょっとリキ入れて探しました。まず、絶対にアグリトゥーリズモに泊まりたかったので、アグリトゥーリズモのホームページ・AGRITURISMO IN TOSCANA(http://www.agriturismo.regione.toscana.it/)で比較検討し、サン・ジミニャーノにほど近いここに決定。
 Fattoria Poggio Alloro
 (http://www.fattoriapoggioalloro.com/ )
1名朝夕食込みで67ユーロ(約9,300円)。但しTV、ミニバー、電話、ドライバーなし。長期滞在にはちょっと厳しいかな...

▲建物もお部屋も雰囲気もイメージ通り。ただ予想外だったのがこの景色で、塔の町、サン・ジミニャーノの全貌が目の前に!夕陽を背にして、また朝日を浴びてそれぞれ違った塔の表情が目の当たりにできるこのポジションは、両親達にも大好評で、私のセレクトにもかなりの高ポイント。ほほっ。 そもそも、アグリトゥーリズモって何ぞやと言うと、最近でこそ認知度も高くなってきましたが、アグリカルチャー(農場・農業)とトゥーリズモ(旅行)の合成語で、つまり農家が経営する宿泊施設。で、季節や施設によっては、ワインの収穫を体験できたり、乗馬をしたりオリーブ摘みをしたりということもできるようです。こちらでもワインはもちろん、オリーブオイル、穀物、野菜、蜂蜜などを作っている現役ばりばり農家です。立地的にはクルマでしか行けない場所ですが、景色が最高に素晴らしい!鳥のさえずり以外雑音のない穏やかな世界、やさしく頬をなでる風、牛糞のほどよく漂う懐かしい匂い(笑).....ここにいるとほんとに時がとまります。

▲目の前に見えたサン・ジミニャーノの町までは、クルマで5分ほどで行けました。町のシンボルとなっているこの塔たちは、12〜3世紀に町の貴族の冨と権力の象徴として競って建てられたそうで、最盛期には72本もあったとか。どこにそんなにたくさん建ってたんだろうって思うくらい、こじんまりとした小さな町なのに.... それでも今も14本も残っていて、むきになって数えたのですがどうしても10本しか分からず、ちょっと悔しい..... みな天に向かって伸びていきそうな堂々とした建ちっぷりです。
景色としては遠目に町全体を眺める方が美しいけれど、町の中は中で、塔たちに見守られ、またトスカーナの恵みにもあふれた雰囲気のあるたたずまいで、いつか気の向くままじっくり見て回りたいです....


ドゥオーモ内は美術館さながらで(有料:3.5ユーロ)、壁から天井から、色鮮やかなフレスコ画で埋め尽くされて圧巻です。これだけの宗教画に囲まれると、恐れおののいてしまいます...
▲夕食は20時から。他の宿泊者と同じダイニングで食事をします。アグリトゥーリズモの特徴の1つでもあるこの家庭料理。自家製生ハム、サラミなどの前菜から始まって、左写真のファッロ(スペルト小麦)とインゲン豆のズッパ(スープ)、アーティチョークの素揚げ、鶏胸肉のグリルにローズマリーとサフラン(これもこの地方の特産物)のソースをかけたもの....など、味の好みは分かれるところですが、この地方の素朴な家庭料理がリアルに味わえます。ドルチェのチョコラーテは超あまあまでしたが。
ワインもこの農家の自家製。サン・ジミニャーノで有名なのはヴェルナッチャ ディ サンジミニャーノという辛口の白ワインですが、これはごく普通のテーブルワイン。もちろん、ヴェルナッチャも作っていて販売もしているようです。夕食は、飲み放題の食べ放題。同席していたドイツ人ファミリーとイタリア人カップルと、ちょっとばかりコミュニケーション取りつつ、ほのぼのと幸せな時間は過ぎていくのでした。ダイニングの向かいには各自の部屋が。ベッドがそばにあるというのも、旅人にとってちょっと幸せ...

明日は、ピサを経由して、東リヴィエラはポルトヴェネレに向かいます!これも楽しみ!!

*Sienaの過去の旅はコチラ!2001年10月