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《 zio の La piccante vita 》 -SESTO-(2001/12/17)    <バックナンバー>

Salve tutti! (サルヴェ トゥッティ!/こんにちは)
Come andiamo? (コメ アンディアーモ/調子はどうかな?)
Qui e' cominciato a fare troppo freddo ed e' gia' nevicato una volta.
(クイ エ コミンチャート ア ファーレ トロッポ フレッド エデ ジャ ネヴィカート ウナ ヴォルタ/こちらはすごく寒くなりましたよ、雪も一度降りました)


ずいぶんごぶさたしておりましたが、《 zio の La piccante vita 》の第6回目はイタリアのクリスマスについてです。
 イタリア語でクリスマスはnatale=iナターレ)といいます。イエス・キリストが生まれた日ということで、
"nasciere(ナッシェレ/生まれる)"とか"nato"(ナート/生まれた)あたりが語源になっているはずです。

 さて、イタリアのクリスマスはいったいどのようなものなのか。日本のように、町はイルミネーションで飾り付けされ、ショーウィンドウには赤や緑や白があふれ、ラジオからはクリスマスソングが聞こえ、みんなせわしないながらも何となく幸せな気分に浸っているのでしょうか。

 まずは、町の雰囲気から。僕が住んでいるボローニャの中心街の風景をスナップです。 ボローニャのメイン広場には大きなalbero di natale=iアルベロ ディ ナターレ/クリスマスツリー)がおかれています。夜になると、ご覧の通りイルミネーションがともされます。3年ほど前にボローニャにいたときはなかったので、ここ最近飾られるようになったのでしょう。

町の目抜き通りにあるショップのショーウィンドウも、やはり日本と同じくらいクリスマスっぽい飾り付けがされています。それでも、全てのお店というわけではなく、何かしらクリスマスに関連している商品、もしくは歳末売り出しをしているお店にその傾向が見られます。特に飾り付けが激しいのがprofumeria=iプロフメリーア/香水屋さん)。女性へのプレゼントとしては、やはり手軽で見た目も可愛らしい香水が人気のようです。

その次に賑やかなのがbar=iバール)とpanetteria=iパネッテリア/パン屋)でしょうか。この時期、日本ではクリスマスケーキを食べますよね。こちらではきれいにデコレーションされたケーキではなくpanettone=iパネットーネ)やpandoro=iパンドーロ)などの背の高いパンケーキを食べます。箱に入れられたこれらのケーキたちが、バールやパン屋さんのショーウィンドウを埋め尽くしています。
先日パンドーロの写真を撮るつもりでひとつ買ったんですよ。でも、写真を撮る前にみんなで食べてしまったので、実物の写真は掲載できませんでした。ごめんなさい。 まあ、一応どのようなものかだけでも言葉で説明してみますね。パネットーネもパンドーロも材料は小麦粉と卵です。いわゆるスポンジケーキの目の粗い版と思ってもらえれば良いでしょう。形は高さが大きいもので30p、普通のものでも20p強はあります。真上からみると星のような形をしています。パネットーネにはドライフルーツが入っていたり、メーカーによってはチョコレートが入っていたりいろいろなバリエーションがあります。パンドーロは何も入っていないプレーンなケーキです。これに粉砂糖を振ってそのまま食べたり、ちょっと温めて食べたり、カプチーノに浸して食べたりします。美味しいです。

 写真を撮りに出かけたのが12月16日の日曜日。普段なら閉まっているお店も、クリスマス前とあって結構開いていました。クリスマスイルミネーションに彩られた商店街を家族や友達同士で楽しそうに歩いている姿を見ると、やっぱりみんなどことなく幸せそうに見えます。

町の雰囲気やショーウィンドウの飾り付け、人々の様子など、やはりイタリアも日本もそれほど大きな違いはないように思います。あまり商売気のなさそうに見えるイタリア人でも、この時期は休み返上で働くようですし、主婦や子供たちの頭の中を占めているのは「買い物」と「プレゼント」だけのようです。  ただ、今年のクリスマスは例年と比べてみんな財布のひもが堅いそうだ、とニュースでやっていました。これも例のテロとそれに続く武力制圧に関係しているみたいです。

 こんな寒い夜だからこそ、やはり誰かと一緒に居たいという気持ちが沸いてくるのでしょうか、それともクリスマスが近づいているからなのでしょうか。イタリアのクリスマスは日本のお正月みたいなもので、家族みんなで食事をしプレゼント交換をし家族の絆を深めるイベントなのです。日本のように、小じゃれたレストランやシティホテルがカップルに占領されるということはまずありません。
 家族や友人から離れ、この薄ら寒いイタリアのクリスマスを一人で過ごさなければならない異国人の僕は、「クリスマスなんてクソ食らえ!おいらは無神論者だ」と強がりながらも、家族や人のぬくもりの大切さを感じている一人でしょう。 やれやれ、イタリアで過ごすクリスマスもこれで5回目か…

Una frase piccante d'oggi
(ウーナ フラーゼ ピッカンテ ドッジ/今日のピッカンテなワンフレーズ)

Natale con i tuoi e Pasqua con chi vuoi
(ナターレ コン イ トゥオーイ エ パスクア コン キ ブオーイ/クリスマスは家族と、復活祭は恋人と)

 今回のフレーズはことわざです。もう意味はおわかりですよね。日本の風俗に当てはめてみるなら、「正月は家族と、クリスマスは恋人と」のようになりますかね。 わざわざことわざになるほど、イタリア人にとってnatale≠ヘ家族と過ごす大切な時間なのです。もしイタリア人の彼氏、彼女ができたとしても、クリスマスは結婚するまで一緒に過ごせませんからね。あしからず!!

amore e pace
zio da Bologna