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<12/Marzo(3月)/2004> a Padova <2004年3月12日(金)>

今朝は、前線一過でいいお天気!
今日は、北へあがってヴェネト州のパドヴァに滞在します。朝8時45分発のユーロスターに乗るべく、中央駅へ。構内は、春休みということもあってか日本人の若いカップルや若者の団体さんがとてもよく目に付きました。


今年の3月1日から、ES(ユーロスター)とIC(インターシティ)は全席禁煙になったそうです。列車の外側にはまだ喫煙マークと禁煙マークが書かれたまま残っていますが、嫌煙家の方々ご心配なく。
フィレンツェを出て1時間もしないうちに、車窓の景色が一変!雪だぁ〜。今年のイタリアの冬は平年より寒さ厳しく、フィレンツェ辺りでは雨が、ボローニャ圏内では雪がとても多かったとか。。ちょうどボローニャの南西側に山脈があって、北アフリカから吹いてくる湿気たっぷりの風(シロッコ)が越えたところがこの辺というわけですね。


▲11時パドヴァ駅に到着。ホテルは、観光に便利なように、駅からは1キロちょっとありますがチェントロのど真ん中に決めました。実はパドヴァは2度目です。11年前の初イタリア旅行(夫と2人で)の時、ヴェネツィアやヴェローナに列車で行きやすいという理由で数泊したのでした。その時は確か駅前でぶっつけで探したっけ....。でも、こんなに大きな駅で、正面の通りもこんなに交通量が多かったかしらと、ちょっとびっくり。
タクシーで一方通行の狭い通りをくねくね入っていき、こんなところにホテルなんてあるのかしらんと不安になりつつ着いたのがここ。さすが4つ星、それは優雅で素敵なホテルでした。ベッドもゆったり、お部屋もゆったり、バスタブもドライヤーもミニバーもあって朝食もついてなんと1泊110ユーロ!
  HOTEL MAJESTIC TOSCANELLI
  Via dell'Arco,2 (ラジョーネ宮、エルベ広場まで100mほど)
 http://www.toscanelli.com/tosc_ita.htm
 

早速、まずはホテルから1番近い見所のエルベ広場へ。ちょうど露天市が広場いっぱいにたっていて、一気に熱気に包まれます。正面に横長い建物は、別称サローネ(大広間)とも呼ばれる旧裁判所ラジョーネ宮。ゆるやかなアーチを描く涼しげな色の屋根と、リズミカルなアーチの続く柱廊がとってもエレガンテナな雰囲気。この建物の向こう側のフルッタ広場でも市が出ていて、野菜から果物から衣類から台所用品から何でもあって、安くてカラフルで見ているだけで楽しい!
 
▲ラジョーネ宮の1階は、こんなふうにトンネルみたくなっていて、食料品市場になっています。新鮮で美味しそうな肉やら魚やらチーズやら....よだれタラタラ、目はパチパチしそうです。左側が主に生鮮食品店で、右側はワインやらお菓子やら食関係の専門店に。ヴェネト州名物のバッカラ(干しダラ、しかもこんなに大きい!!)がそのまま吊されていたり、サラダやお総菜になって売られていたり、あ〜お腹がすいてきた!


▲エルベ広場からまっすぐ東に向いて歩くとすぐに、広場かと思うほどゆったりとした通りに出ます。ちょうど左上写真の左側が市庁舎で、右側がかのガリレオも教壇に立ったというパドヴァ大学。大学の前では所々人だかりができていて、”ドット〜レ〜(学士、大学卒業者)!”という歓喜の声があちこちから聞こえてきてとっても賑やか。ちょっとのぞいてみると、卒業者らしき人が変装して何やら演説をしたりパフォーマンスを披露したり....。イタリアでは、大学を卒業する、学位を取るということはとても難しくて大変な名誉なことで、だからこそ、こんなにみんなが嬉しそうなんですね。この様子を見ていると、日本の大学の実態はちょっと恥ずかしくて、イタリア人に「私は大卒です」なんて言えません....。

今度は西側に向いてずんずん歩き、ドゥオーモへ。
ちょっと地味〜な感じでひっそりと建っています(上から撮った写真を見ると3段階式のけっこう立派な建物ですが)。ミケランジェロが設計に加わったそうですが、どうもダヴィデ像のイメージが強くてピンと来ないヮ....。
ドゥオーモはお昼休みに入ってしまい、中に入れず。
 
▲ドゥオーモの隣に建つ小さな洗礼堂は、四角い建物にちょこんと円筒形のクーポラがのっかってるユニークなかたち。ここは通しで開いていました。一歩足を踏み入れてびっくり。内部いっぱいに埋め尽くされたフレスコ画の美しさに目を見張ります。すべてジュスト・ディ・メナブオニが描いたもので、クーポラのキリストを囲む聖人の数だけ見ても圧倒されます。

▲ボローニャの街を彷彿とさせる大小様々なポルティコ(柱廊)。そういえばボローニャにも、古きゆかしきボローニャ大学があるし、ポルティコと大学は何か関係があるのかしら?

▲お気に入りのイタリア旅サイト「ジャパン・イタリア・トラベルオンライン」のパドヴァ編で紹介されていた、ちょっと高級そうなリストランテに行ってみました。ディナーにこの手のお店は1人ではつらいけど、お昼なら全然平気。白いレースがかかったロマンチックな扉を開けると、予想通り店内は、カメリエーレはもちろん、クロス使いから装飾品からとてもエレガンテな雰囲気に包まれています。
パドヴァの郷土料理がイマイチよく分からないので、この周辺でとれる生ハムやチーズなどを盛り合わせて下さいとお願いしてみました。出てきたのが左写真で、さすが、ただ切って並べただけじゃなくてドレッシングをかけてインサラータ(サラダ)風にして、チーズは付け合わせに。チーズは見かけはパルミッジャーノに鬆(す)が入った感じですが、味は更に軽い。いずれも、すごくスタンダードでいただきやすい味でした。パスタもこのお店のおすすめを頼んでみたら、旬のアスパラとエビが入ったラザニアが出てきました。ん〜これは日本人も大好きな優しい味だ〜。ペシャメルソースも上品なお味♪

既にお腹いっぱいなのを押して、期待度大でドルチェも”1番軽いのを!”と頼んでみたら、レモンとチョコレートソースのセミフレッド(アイスクリームにビスケットやクリーム、フルーツなどを混ぜ合わせた冷菓)を勧めてくれました。見かけは素朴でしかもとっても甘そうだけど(イタリアのお菓子は大体がそう)、けっこうさっぱりしていてほんとに軽い。これもペロリン!
白ワイン1/4、お水にカッフェでしめて34ユーロ(約4,600円)。う〜ん、リッチなランチ!ソノ コンテンタ(満足)!
La Vecchia Enoteca
Via S.Martino e Solferino,32(ドゥオーモ広場の南に面した小道を東に150mほど歩く)
日曜と、月曜の昼はお休み
▲さて、本日のメインイベントであるスクロヴェーニ礼拝堂へ!パドヴァの観光ポイントNo.1と言っても過言ではない、ジョットのフレスコ画で有名なこの礼拝堂は、現在は完全予約制です。私も念のために日本から予約をし、クレジットでの支払い手続きも済ませておきました。もちろんネット上からでもできます。
(入場料11ユーロ+予約手数料1ユーロ。http://www.cappelladegliscrovegni.it/)
予約時刻の1時間前に一旦チケットカウンターで手続きが必要で、 私の分も無事にされていてホッ。予約チケットは、隣接している市立博物館との共通入場券となっているので、待ち時間の間に見学も可能。しかし、これが侮るなかれ。絵画館の絵の量が半端じゃなくて、あまりの多さに目が回りそうでした。しかも当然どれも宗教画だから、やはり少々食傷気味....。
予約時刻の5分前までに、一旦チケットカウンターの建物から外へ出て、礼拝堂脇の待合室のようなところに並びます。何とも場違いなくらいのガラス張りのモダンな建物。それから中に入って15分のビデオによる解説があって、その後15分間礼拝堂の見学となります。撮影一切禁止の厳重な監視のもと、小さな堂内に足を踏み入れると、まず天井一面の鮮やかなブルーが目に飛び込んできます。38枚の正方形に仕切られ、それが壁一面に描かれたキリストとマリアの生涯は、見入れば見入るほど構図もユニークで、不謹慎ながらも1つ1つ吹き出しを書き込みたくなるくらい。にしても、11年前にここを訪れた際にきっとこれを見ているはずなのに、覚えてないなんて....おバカだ。右写真は礼拝堂の外観。内部からはイメージしにくい簡素さです。

▲市立博物館の隣にあるエレミターニ教会。奥の礼拝堂にはマンテーニャのフレスコ画が残っていますが、一部は戦時中の爆撃により激しく破壊された状態のままでした。

▲夜には、エルベ広場の表情がまた一気に変わります。露天市はすっかり撤去され、あちこちにおしゃべりに興じる人たちの群れが。1階部分の店舗の光が一際明るく広場を照らし、安心感さえ与えてくれます。ボローニャもそうだったけど、学生が多いからか夜のたまり場的なバールやクラブのようなお店が遅くまで賑わっていました。ちょうどホテルの隣がそうで、かなり深夜まで騒がしかったのが玉に瑕。
お総菜屋さんで揚げ物を色々買い込んで、ビッラ(ビール)でチンチン(乾杯)!今日もたくさん歩きました〜...。
明日は、早朝にサンタントニオ大聖堂を参拝し、それからミラノに向かいます!