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<17/Febbraio(2月)/2005> a Spoleto <2005年2月17日(木)>

早朝5時40分、ドアの開け閉めの音がバタバタ聞こえたかと思うと、今度は廊下をゴロゴローーっとスーツケースを引くコマコロの音が。ひぇー、ツアーの朝はこんなに早いのね....。
朝食は、生ヨーグルトがうれしいアメリカンタイプ。なかなか充実してます。
ウニタイタリア広場から駅へ向かうバスは案の定本数が少なく、列車が少し遅れてくれたら間に合うギリギリのバスに乗ったらば、こういうときに限ってきっちり発車してくれるし.....。結局、30分後のFoligno駅経由に乗って、Folignoでは40分以上の待ち時間で、更に10分発車が遅れて、アッシジを出てから2時間後やーーっとスポレートに到着。あぁしんど。
駅を出てすぐ右側にある小さなバス停からミニバスに乗ってチェントロ(中心街)へ向かいます。ここもやはり城塞都市なので、丘のてっぺんには立派な砦がよく見えています。

▲石造りの高い建物に挟まれた細い一通の坂道を、ミニバスはずんずん突き進んでいき、かなり上に上ってきたな〜と思った頃、リベルタ広場に到着。その一角からローマ劇場が見下ろせるようになっています。スポレートは標高が高い割に水が豊富であったためアッシジよりも歴史が古いそうで、このような古代ローマ時代の名残をいくつも目にすることができます。右写真はドゥルソのアーチで紀元前のもの。数年前まで、無理矢理トラックが通ったためにぶつかった個所が木で補強されていたようですが、ちゃんときれいに修復されていました。そのアーチの右側にある建物は教会で、その基礎部分が古代ローマ時代の神殿跡で組み込まれているのがよく見えます。この一角を眺めているだけでもかなりタイムスリップな気分です(クルマは別だけど)。リベルタ広場に面してツーリストインフォメーションがあり、地図を下さいと言ったらば、ご親切にも滞在時間を聞いてオススメルートを教えてくれました。

▲町の中は細い坂道が入り組んでおり、また修復工事も多くて行き止まりがあったりすると、すぐにどっちから来たか分からなくなってしまいます。中世の雰囲気を色濃く残すFontesecca通りからSaffi通りを少し上がると、突如左手に広けた空間が現れ、おおーっと思わず声が出ます。なんて素敵なアプローチ!まるでレッドカーペットのようにドゥオーモまで導いてくれているようです。しかも、珍しいことにこの地点からドゥオーモまでは下り坂。でも、だんだん階段の左右の幅が狭くなってまた一気に広がるというデザインは、下り坂ゆえに演出性大。ほんっと美しいです。ドゥオーモ自身も、ファサードの大小7つものバラ窓がリズミカルに配置され、モザイクもアクセントとなり簡素ながらも優雅な雰囲気。ん〜気に入りました。

内部は、眩しいくらい真っ白な壁や柱をもつ3廊式で、奥の後陣クーポラに描かれたフィリッポ・リッピ(この地で亡くなったんだそうです)のフレスコ画が鮮やかに目に飛び込んできます。
▲ドゥオーモへのアプローチの階段の途中に、3つの後陣をこちらに向けて、サンテウフェミア教会が建っています。中庭を通って入り口へ向うと、司教区博物館と一緒になっていて教会には単独で入れないとのこと。受付で入場料を払い、様々な司教区コレクションが展示されたいくつかの部屋を経て、教会のちょうど2階の回廊に出られるようになっていました。堂内に足を踏み入れた瞬間、ひんやりと冷たい空気に包まれます。2階から祭壇を見下ろすのは珍しいので、何となく落ち着かない気がするのは私だけ?
少し黒がかった石の建物が並ぶ店先に、”魔女の宅急便”に出てくるようなかわいい看板が並ぶフォンテセッカ通り。ウンブリア特産のオイルやパスタ、トリュフソースなどの食材屋さんを見て歩くだけでも楽しいです。
▲旧市街を東の方に上りきると、カンペッロ広場に出て、正面に城塞の入り口が見え、見学もできるようです。しかーし、12時からお昼休みに入り、再開するのは15時。諦めて、城塞を囲むようにして続くポンテ通りをずんずん行くと、右手のテラスからはスポレートの町並みが一望でき、左手には巨大な橋が!Ponte delle Torri(塔の橋)という名の通り、何本もの高い塔をつないでいるかのような造りです。橋に近づくと、予想に反してけっこう通路は3mと幅広で、見るだけねと思ってた私、途中まで歩いてみることに。

▲向かって右側の壁は最大20mはあるのですが、左側は低いところで肩胛骨くらいまでしかない。のぞくとそこは深い深い渓谷。股がこそばいよ〜〜。右側をはうようにして歩きます。橋の中央ほど行くと右側壁に1個所だけのぞき穴がもうけられていて、そこから緑濃い丘陵の中に浮かぶくすんだトーンのスポレートの旧市街を望むことができます。おお〜ここまで歩いてきて良かった〜。ここでUターンしようかと思ったけれど、渡りきったところに小さな塔のようなものがあり、あそこから城塞全体を眺めるときれいだろうなぁと更に進みます。全長200m以上の橋を渡りきり、道なき道を経て塔のある小山に上ると、わ〜〜い、ブラヴィッシマ〜〜!城塞と橋の1ショットが撮れました。ちなみに、この橋、大元はローマ時代からあったそうで、城塞建築に合わせて14世紀に改築されたとのこと。この1ショット、14世紀からなんら変わってないのですよ。すごいです。
▲結局また橋を渡って戻り、お昼休み中の閑散とした町の中に戻ってランチにと決めていたトラットリアへ。
広い敷地内にある広大な店内では、既に気後れするほど大勢の人で賑わっていました。それもメニューを見て納得。セコンドでも7〜8ユーロと安い!私はスポレート風ストリンゴッツィと空豆のスープをオーダーしました。ストリンゴッツィは昨夜いただいたのより柔らかめでトマトベースのソースも家庭的な素朴なお味。ズッパ(スープ)は見かけは美しくないけど、珍しくちょっと辛みが効いていて、ほっとする美味しさでした。スポレート特産のニョケッテという白ワインを飲みたかったけど、ボトルのみのためハウスワインで我慢。1人だと銘柄ワインが飲めないのが玉に瑕です。お水とカッフェで締めて17ユーロ(約2,300円)!
  TRATTORIA PECCHIARDA
  Vicolo S.Giovanni, 1 (Posterna通りからもFuga通りからもこの小径に入れます)

▲旧市街からテッシーノ川をはさんで1キロほど離れたところにあるサン・サルヴァトーレ教会に行ってみました。左手に墓地が続く緩い坂道をひたすら上り、ぜいぜい言いながら到着。ちょうどお昼休みが終わったところらしく、管理人さんが鍵を開けたのと同時でメノマーレ(良かった)〜。4、5世紀に建てられた初期キリスト教会で、ファサードや後陣部は創建時のままだそうです。外観同様内部も実に簡素で、まさに静謐という言葉がこれほどしっくりとくる空間はありません。ただただ純粋に神を信じた当時の敬虔な人々の息づかいが聞こえてくるようで、心が洗われます。入り口付近に置かれたノートには、世界各地から訪れた観光客によるメッセージが。もちろん、私も記帳しました。

教会の目の前はちょうど墓地になっていて、様々な体裁の霊廟や墓石などが見渡せました。外国の墓地は明るくて美しいので、不謹慎かも知れませんが見るのは好きです。ちなみに、墓地の前にはちゃんと花屋さんもあり、実に様々な色とりどりの花が売られていました。
16時頃からやっと各お店も開き始め、ぼちぼちと賑やかになってきます。昼休み中にチェックしておいた食材店にちょうど16時に行くと、既に昼休みが終わっているはずなのにまだ閉まったまま。17時発の列車でアッシジへ帰ろうと思っていたので、駅まで歩いて20分と見て4時半過ぎに出ればいっか...と思いながらも、隣のCD屋さんに「ここ、今日は休みじゃないですよね?」と確認し、更にやきもきしながら待ってると、20分後ようやく店主が現れた!「待ってたの?ごめんね〜」とにこやかに言われれば、怒るに怒れない。特に小さな町では、こういうことは日常お茶メシごとですので、要注意。
白トリュフのオイルやパテなどのお土産を無事GETして、駅までダッシュ!

▲18時前にはアッシジのホテルに到着。なんだか親戚のおばさんちに帰ってくるあったかい感覚です。
相変わらず、町のお店はほとんど閉まっていて見るだけなのですが、ちなみにこんなに素敵な絵付けの陶器が各所で売られています。いいなぁ〜animataでも扱いたいなぁ〜と思うも、たまたま開いていたお店で自分用に買ったこの直径12pほどの小皿でさえ、日本円で4,000円もしてちょっとびっくり。それにしても、ほんっと精巧で美しい.....。

結局、他のリストランテを探す元気もなく、またここIlL FRANTOIOにお邪魔しました。今夜は、外国人の団体さんが40人ほどおられました。
今夜は豪華1点主義!でヒレ肉の黒トリュフソース(21ユーロもするぅ!お肉はふつー、でもソースが最高)をいただき、その後ペコリーノチーズを少しだけ、ワインのつまみでちびちびいただきました。この時付け合わせで出てきた、サラーメ ディ フィーキ(いちじくのサラミ)なるものがモルト ブォーノ!チーズに合うよ、とおじいちゃんカメリエーレがグラスで出してくれたモンテファルコ産赤ワインがまた美味い!気分よ〜くアッシジの最終日を終えることができたのでしたー。(この赤ワインはきっとサービスだろうと思いきや、しっかり伝票に入っててちょっとがっくりだったけど...笑)

明朝夜が明けるのと同時にサン・フランチェスコ教会詣でに行こうと、急に思い立ち、5時半に目覚ましセット。きっとそれより早く目覚めると思うけど.....。
明日はフィレンツェに向かいまーす!