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<19/Febbraio(2月)/2003> a Vicenza vol.1 <2003年2月19日(水)>

朝、フィレンツェ中央駅8時38分発のES(エウロスター)に乗るべく、早めにニーデの家を出ます。
もちろん、ビリエット(切符)はいつものように前日に予約購入済み。
最近では座席の予約が必要なESは、場合によっては自動販売機で買うようにしています。その場合とは、大きな荷物を複数抱えての移動のときで、自販だと言葉が分からなくても好きな座席が選べるのです♪
通常使う2クラスの車両では、狭い通路をはさんで左右に2列ずつ席が並んでいますが、1両につき両端に2席ずつ1人席のスペースがあり、ここだと席の傍らが広々としていて大きな荷物も置けるのです。
もちろん、数が少ないのでなかなかありつけないという欠点はあるのですが。。
ちなみに、この自販機、英語はもちろんOK。カード決済もできるという優れものです。でも、いつも窓口の方が混んでるんだなぁ...どうしてかしら。
今回は無事1人席をGETし、ゆったり列車に揺られていざ、ヴィチェンツァへ!
車窓から、アパルタメントのテラスの窓や戸建ての窓から垂れ下がる虹色の旗がポツポツ目に付きます。フィレンツェでは目にしなかったなぁ。。と思いつつ目を凝らして見ると、旗には”PACE(平和)”と白抜きで書かれてあります。
あぁ、反戦運動の一環だ。と私も一緒に祈るようにして見ていました。

途中、パドヴァで降りて普通列車に乗り換えます。
ヴェローナ行きと書いてあるので方向は大丈夫っとは思いつつ、念のため車両に座っていた1人のシニョーラに「ヴィチェンツァに行きますよね?」って確認すると、周辺の老若男女5〜6人が一斉に「スィ〜〜!」。
ちょっとびっくりしながらも心がホットになる瞬間です。

11時半ヴィチェンツァ駅到着。駅正面にまっすぐ伸びた広い道。道の左右に並ぶ整然とした建物と更に左右に広がる緑あふれる公園。”きれいな町だ〜”が第1印象です。

今回なぜこの町に来たのかというと、ある女性に会うため、です。
昨年秋頃彼女から、”自分が身近で見つけた生活雑貨たちを、animataのスペースを借りて日本に紹介したいのですが”というメールをいただきました。何度かメールでやりとりをし、面白そうなのでやってみたくなり、何はともあれ直接話をしましょうよ、という運びとなったのでした。彼女の名前はMARIさんです。

▲まずはTAXIでホテルへ。MARIさんにお願いして、ヴィチェンツァの旅行代理店に勤めているお友達を介して予約していただきました。
Hotel Due Mori
 Contra`Do Rode 26  tel;0444-321886 fax;0444-326127
フロント廻りはヨーロピアン調のアンティークな家具とモダンなインテリアが混在した素敵なスペース。エレベーターはガラス張りのモダンな作り。2つ星とは思えない、ちょっと得した気分です。
部屋は小さめですが、こちらもアンティークなベンチやドレッサーなどの家具が素敵。清潔でかわいい印象です。ミニバー、TV、ドライヤーは付いていません。でも、オフシーズンなら朝食込みで52ユーロ(約6,700円)なので、オススメです。

ちょうどお昼休みに入ってしまったので、お店も教会もほとんど12時半から3時半までお休み中。閑散としています。
左の写真は列車から見えたのと同じ虹色の旗たち。これを書いている3月24日現在、このPACEの祈りもむなしく戦況は正に激しさを増している最中です。イタリア全土では今もこの旗を掲げて各地で反戦デモが繰り広げられているそうです。
右写真は、イタリア版がちゃがちゃ。今の日本のがちゃがちゃでは精巧なフィギアが人気ですが、ちょうど30年くらい前の日本で見られたような、ちゃっちいおもちゃが入っていました。

▲そもそも、ヴェネツィアとヴェローナに挟まれて、旅行者には素通りされがちな(失礼!)知名度もそれほど高くないヴィチェンツァ。大建築家パッラーディオの設計の美しい建物で有名、なんだそうですが、正直パッラーディオの名も今回初めて知りました...でも、本当に、町自体が美しいテーマパークのようです。
左写真が、その名もパッラーディオ通りで、町の目抜き通り。たくさんのブティックや商店が軒を連ねています。前方に見えるのはカステッロ(お城)広場の塔。
右写真は、ドゥオーモのファサード。飾りアーチと大理石が可憐な印象を与えています。
▲パッラーディオの代表作品で、ヴィチェンツァのシンボル的な存在でもあるバジリカ。飾り窓と列柱のリズミカルなデザインは確かに美しいです。今は博物館として使用されています。
階段を上ると右写真の柱廊が続いていて、天井の造りがユニーク。
▲ダメモトで行ってみたオリンピコ劇場がアペルト(開いている)でラッキー!
でも、キエリカーティ宮とあと2つのムゼオ(美術館)との共通券で7ユーロします。オリンピコの分だけってないの?って聞いたら”なーい”って。ぶつぶつぶつ....
この劇場はパッラーディオの最後の作品でもあり、完成を見届けることなく亡くなってしまったそうです。

▲劇場に足を踏み出した瞬間、急にワクワクして不思議な感覚に包まれます。
全体像はまさに古代ローマの野外劇場。でも階段席や舞台は木と漆喰で作られていて、天井はどこかのテーマパークの屋内アーケードで見たような空と雲の絵が広がっていて、壮大さとはほど遠い温かみのある小さな劇団風のような雰囲気さえします。でも、舞台の正面に座ってハッとびっくり。遙か奥まで続くように見えた町並み。実は遠近法を利用しただまし絵で、とても巧妙にできています。うーん、今も実際に劇やオペラに使用されているそうですが、かなり見てみたい衝動に駆られました。
▲ある路地の風景。ヴィチェンツァが比較的裕福な町なのかどうかは分かりませんが、この1カットで停まっているクルマがBMWが3台とアウディが2台。おおおっ、まるで港区みたいだぁ...と思ったのでした。
本日のプランツォ(ランチ)は、大きめのバールでビールとハムのトラメッツィーノ(サンドイッチ)を。
サンドイッチは総じてこの食パンがぱさぱさしていてあんまり美味しくないのだけど、たまーに食べたくなります。こちらも、ロースハムとアーティチョークとマヨネーズたっぷりでちょっと美味しかった。カッフェとでしめて4.75ユーロ(約617円)。

(ヴィチェンツァ編つづく...)