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<10/Marzo(3月)/2004> a Lucca <2004年3月10日(水)>

今朝も5時半にばちーっと目が覚める。とほ....
今日はルッカに1泊し、明日またフィレンツェに戻るため、スーツケースはホテルに預け1泊分の荷物だけを持って出ます。
8時41分Rapid(特急)にて出発。徐々にどーんより暗くなっていく空を眺めながら心も暗〜くなっていく.....
10時5分ルッカ駅に着いた途端、わぁー降ってるーぅ(泣)。

▲駅を出て正面を見ると、すぐにルッカの象徴である城壁が目に飛び込んでいきます。大通りを左へ歩くと、間もなく城壁にはさまれるようにして建つサン・ピエトロ門が見えます。全周4.2キロの完全なる城壁に囲まれたルッカの町には、このような門が6カ所ほどあり、ここを抜けて中に入ることになります。萌え色も鮮やかな芝生と、苔の冠をかぶりどこまでも続く城壁。ん〜絵になります。

目抜き通りのヴィットリオヴェネト通りは、中世の面影をそのまま残しつつ、優雅でおしゃれな雰囲気の店舗が軒を連ねています。急に視界が開けたと思ったら、そこはプラタナスの並木に囲まれたナポレオン広場。並木道の間にはベンチも並び、そこはイタリアというよりパリ〜な雰囲気(?)。あぁ晴れてればもっと素敵なのに。
広場の向かいには、瀟洒なパラッツォ(大きな建物)がでんと構えています。そこは県庁として使われていて、中にはツーリスト用のインフォメーションもありました。

▲広場の前を通り過ぎてまっすぐ行くと、ファサードのアーチの細工が素晴らしい、サン・ミケーレ・イン・フォロ教会があります。ピサ・ルッカ式と呼ばれるロマネスク様式で、確かにピサのドゥオーモのファサードのレースのようなアーチ遣いとよく似ています。柱をよく見ると、1つ1つ色や模様が違う装飾が施され、これまた見事!雨もあがってラッキー!

▲またまたまっすぐ進むと、突き当たりが広場になっていて、そこには異彩を放つ金のモザイクが特徴のサン・フレディアーノ教会が。内部は3廊式で、入り口近くには12世紀製の洗礼用の泉(右写真)や、いくつもの礼拝堂があり、かなり広々とした印象を受けます。
▲前のフレディアーノ広場側からサン・フレディアーノ教会を見たカンジ。モザイクとは思えない、1枚の絵画のようです。▲ここにも”女性の日”の名残が!ミモザで美しくディスプレイされたお菓子屋さんのウィンドウ。

今日のお泊まりは、ホテル ラ ルーナ。ローマ時代の円形劇場跡のほんそばにあって、外壁に”Hotel La Luna”とペイントされていて見るからに家庭的な印象。実際、フロントの人たちもみんなシンパティケ(親切)。大きめのシングルベッドにミニバー、ドライヤー、TV、シャワーがあって、1泊80ユーロ(約10,800円)。但し、朝食代は別(10.5ユーロでちと高いのでBARで取ることをオススメ)。
Hotel La Luna
Via Fillungo Corte Compagni 12
http://www.hotellaluna.com/
1月〜2月中旬はお休み

▲ローマ時代に円形劇場だった場所。向こうの方がアールになっているの、分かります?ヴェローナのアリーナをイメージすると、あれ?どこに?と探してしまう、円形の基礎をそのままに、後に建物が建てられたまさに劇場”跡”だったのでした。中の広場は小さくてかわいくて、でもあまり人通りもなくてちょっと淋しげ。入り口(出口)は4カ所あり、ちゃんと通り抜けできるようになっています。1階部分はほとんどが店舗、2階以上は住居になっていているようです。
 
▲こちらもピサ・ロマネスク様式の幾重にも並ぶアーチが美しい、ドゥオーモ。日中ずっと入ることができます。ただ、内部には見所の絵画が多数あるそうですが、今まさに修復の真っ最中で、ほとんど幕に覆われ暗くてほとんど何も見えない状態。そんな中、ステンドグラスが一際美しく輝いて見えます。右写真は、中央左側にある八角形の小礼拝堂。中には東方から持ち込まれたと言われる木製の黒ずんだ十字架像が納められています。お顔は確かに東方系のようなそうでないような...。
このあたりの広場では、毎月第3日曜に骨董市が繰り広げられるそうです。イタリアでは、各地で各町で色々な市が開かれるので、それを見て回るだけでも楽しいと思います。


▲ランチには、ホテルのおじさんオススメのリストランテに。”ジャッポネーゼのお店だよ”というようなことを言っていて(ちゃんと聞き取れず)、ちょっと考えたけど、せっかくなので行ってみました。
”こんにちは”という柔らかなマダムの声に何だかほぉっとして、モダンな店内に気後れすることなく席に着きます。マダムのお名前はユリコさん。ご主人のイタリア人シェフ、パオロさんとこのお店を経営されているとのこと。
何はともあれ、お料理をいただきます。まずは、アンティパストミスト(前菜盛り合わせ)は、左上写真の、フェガト(レバー)のパテと、ラルド(豚の背脂)をつぶして香草を混ぜたパテ、冷たいトリッパの3種類。ブォーノ!ブォニッシモ!こんなさっぱりトリッパは初めてです。軽い塩味で臭みも全くなく、よほど新鮮な胃袋を使っていて、仕込みも丁寧なんだと思います。ラルドパテに至っては、少し焼いた薄いパンが何十枚も食べられそうなくらいの勢いで食べてました。プリモには、ルッカの名物料理、ファッロという麦を使ったズッパ(スープ)をいただきました。もっと粗野なイメージかと思いきや、とても品のいいお味。セコンドまでは無理なので、ペコリーノチーズを少しいただきました。なんでもサルデーニャ島からの直送品だそうで、臭みがとてもフレッシュ。ワインが進む〜〜!調子に乗って、ドルチェにプリンをいただき、昔懐かし風のお味にまた舌鼓を打つ。ワイン1/2リットルとアクアとカッフェで締めて27ユーロ(約3,600円)。あー大満足!パオロは銀座のサバティーニにいたことがあるというだけに、まるで日本人の舌に合わせたようなメニューでした。ルッカに行かれる際はぜひ行ってみてください。

▲ライティングもリネン使いもモダンなイメージの店内。細い通りに、ここだけポッと蝋燭のように輝いてます。
RISTORANTE CANULEIA
  Via Canuleia,14 (円形劇場跡から伸びる通りのうちの1本です)
tel:0583-467470 日曜休日(第3日曜は骨董市があるため、ランチのみOPEN)


リストランテの前の道をまっすぐ南へ行くと、すぐに奇妙な塔を見上げることができます。てっぺんに髪の毛のように木がはえたグイジーニ塔。上れるところは欠かさず上るが信条(んな大げさな)の私。酔った頭で心臓をバクバクさせながら220段の階段を上りました。

▲ん〜〜気持ちいい〜〜。そんなにすごい高さではないけれど、れんが色のルッカの町並みが十分一望できます。円形劇場跡も、上から見るとミニチュアのようで何だかカワイイ。小さな町の割に塔や教会が多いのも改めてよく分かります。木は全部で6本も生えていました。樹齢100年以上とどこかに書いてあったような気がするけど、なぜにここに?それにやっぱり下から見上げた姿の方が面白いぞ〜。(*後日談:ある番組の情報によると、鳥が運んできた種によって木が生えたそうな。)
▲ここはあの城壁の上!今や遊歩道として恰好の散歩道になっています。城壁の外側には緑地が続き、ほ〜んとに気持ちいい!右写真は、城壁から突き出るようにして作られた堡塁の1つで、今も11基がそのままに残されています。本来は物々しいものなのですが、4〜500年もの間平和を祈りつつ静かに見守ってくれている神様のお墓のようです。

こちらは、お昼にいただいたファッロそのもの。通常精白した状態で売られています。古代ローマ人も食べていたと言われるシリアルで、スープにはもちろんサラダにしても美味しい健康食品!
夜は全くお腹がすかず、BARでパニーニとBirra(ビール)を買うも、Birraだけでバスタ(十分)!
ニュースを見ていると、ボローニャ辺りで積雪があるらしく高速の通行止めもあるとのこと。パドヴァまで列車は大丈夫かしらん....
明日はプラートへ立ち寄り、フィレンツェへ戻ります!