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8/novembre(11月)/2009> a Milano <2009年11月8日(日)>


7時に目を覚ますと、しっかり本降り・・あぁーあ。

日曜日だし、ゆっくり準備して朝食を取り、
最早1ミリも余分なスペースがないスーツケース達を
えっちらおっちら運んでチェックアウトし、荷物を預けていざ出発。

これだけミラノを訪れてきて、
このお城の前や中庭には何度も何度も足を運んでるのに、
なんとまだ一度も入ったことがなかったスフォルツァ城博物館。
やっとゆっくり観ることができました。
やはりお目当ては、ミケランジェロ最後にして未完の作品”ロンダニーニのピエタ”でしょう。


まず1階の広いスペースを割いて展示されている、初期キリスト教時代の彫刻をはじめとする4世紀〜11世紀の古代芸術作品を観賞。この博物館には各展示室の説明文が何ヶ国語分か用意されていて、日本語もあったのでもちろん全室分いただいてきました(この手のものには珍しく訳が分かりやすいです)。
で、この第1展示室の先への通路を見落とした私。あれ〜ピエタはいずこだ??と腑に落ちないながらも一旦入り口に戻って2階へ移動。そこは楽器博物館となっていました。
ギター、バイオリン、マンドリン、リコーダー、 オーボエなど、17〜18世紀のものを中心に集められた素晴らしいコレクションにしばし圧倒されます。
このスピネットとをはじめとするピアノのような鍵盤楽器たちがまた美しくて・・。蓋の内側に描かれた絵にひとつひとつ見入っておりました。
これら鍵盤楽器の展示に使われている広大な大広間、”バッラの広間”には「GENNAIO(1月)」から順に、暦月図のタペストリーが12枚掛けられています。→
いつも思うけど、この絵のように織るという作業のタペストリーも、絵画に勝るに劣らずすごいテクニックですよね。でも、イマイチ認知度低いような・・

楽器博物館を観終えて3階の陶磁器博物館に行こうとしたら、工事のためキウーゾ(閉まってる)・・・がっくり。
ついでに、係りの人にピエタはいずこか聞いてみると、なんとさっき古代彫刻を観ていたフロアーの1番奥にあるとのこと。
また急ぎ戻ります!(とにかく広くて広くて・・)


↑途中をすべて後でじっくり観ることにして、先に奥へと急ぎます。ありましたありました、最後の15室の奥にひっそりと・・、でもかなり大層な演出の中に。。。
一瞬、キリストが聖母マリアをおぶっているようにも見えますが、”ピエタ”という意味そのままに、息絶えたキリストを聖母が抱きあげ嘆き悲しんでいる様子が表現されています。
ヴァティカンのサン・ピエトロ大聖堂にあるものと同じ作者とは思えない、途中も途中、素人目にはまさに未完の作。 ミケランジェロが12年もかけて死の数日前まで制作していたこと、構想が途中で変わったために存在している離れた右腕のことや、聖母の右肩を使って後でキリストの顔を彫ったことなど、日本語の説明文は色々教えてくれます。
でも、多分、こんなに大げさな展示方法でなくても、何かを感じてこの像を見上げ、ずっと見つめてしまうような気がするのは、もう知ってしまった後だからかな。。
生涯ミケランジェロはピエタを4作手がけています。あと2作はなんとフィレンツェにあるんですと。全く知らなかったぁ・・・

ピエタを堪能した後は、各室ゆっくり観ながら戻っていきます。
こちらはお隣第14室。15世紀フィレンツェはメディチの銀行に飾られていた中央門を筆頭にアーケードのように立派な門が立ち並ぶ空間を埋めるのは、15世紀の彫刻や武器、武具たち。ちょっと怖いぞ。


↑第8室の”アッセの間”の壁の一部と天井を埋め尽くす奇妙な深緑の絵らしきもの・・なんと、かのレオナルド・ダ・ヴィンチによる装飾画です。写真で見ても奇妙ですが、実物もちょと奇妙(笑)。四方の壁に生える大樹から、どんどん幹や枝葉が天井の方に伸びて絡み合っています。もっと色味がクリアなら、さながら森の中にいるような気分になれたでしょうか。当時のスフォルツァ家の領主イル・モーロがレオナルドに依頼したもので、これが発見されたのは19世紀末、その時は厚い白い漆喰で塗りこまれていたそうです。
室内に1つだけ仰々しく飾られていた聖母子の絵は、フランチェスコ・ナポレターノという人によるもの。初めて聞く名前なのですが、一瞬レオナルドと関連のある絵かと凝視したほど、とても印象的な絵でした。

→第7室は、16世紀頃作られたミラノの町の旗、”ゴンファローネ”の間。
ミラノの守護聖人、聖アンブロージョが両手に司教の鞭と杖をしっかと持って睨みを利かせて立っている旗が、最も迫力がありました。おひげが浮き上がっているように立体的に見えたり、祭服の枠の中に一人一人違う聖人が描かれていたり、これらがすべて刺繍だということに改めて驚かされます。
一旦外へ出て少し離れたところにある絵画館ピナコテーカへ移ります。2階の前半は、中世から近代までの家具コレクションがメイン。20室以降は絵画のみの展示で、マンテーニャやジョヴァンニ・ベッリーニ、ロレンツォ・ロットにティントレットなど錚々たるメンバーです。が、ほとんど記憶がよみがえらないのはなぜ・・?(今必死で思い出そうとしてます・・)

←こちらは、インパクトが強かった15世紀のフレスコ画「グリセルダの物語」。パルマにあるロッカビアンカ城の1室を復元したとのこと。
→コンソールや引き出しつきチェスト、鏡など、今でもクラシックなホテルで見かけるような美しいアンティーク家具は見ていて飽きません。
とにかく膨大なコレクション、広大な館内。。これで入場料3ユーロは安い!
どこから見ても、居城というよりまさに要塞。
18世紀にフランス軍に攻撃されて半壊して、そのあとナポレオンが全壊を命じたけど作業は中断されたそうな。はぁよかったこと。今の姿は、19世紀に復元されました。
そんな苦難の歴史なぞ感じられないほど穏やかな美しい中庭の風景です。

→午後、所用で立ちよった場所が市内南を走るリパモンティ通りに面してるのですが、なんと全面メルカートになってました!
5〜6キロにもなるこの長〜い通り、通常は路面電車が走っていて、市民の大事な足になってるのですが、この日は路面電車が全面運休で、もちろん車両も進入禁止。タクシーにも乗れないから歩くしかない。。すごいわ。。
しかも、この雨だから、レールのところは窪みになって水たまり続出、歩きにくいわ、テントから時々ざざーっと水が落ちてくるから立ち止まって見られないわで、悲しーっ。それでも、けっこうな人出です。


↑やはり食材はそそられます。旬のトリュフはこんな風にして売られていました。もちろん大きさによって1個1個値が違います。直径4センチで10〜15ユーロくらい。あ〜いい香りだ〜〜
他にもたくさんたくさん誘惑されかけたけど、もう荷物のスペースが1ミリ分も開いてないのでぐぐっと断念・・


↑途中でチェントロ行きのバス停を見つけて待ってたら、予定時刻を20分過ぎても来ないので(最早怒りはなく我が不運を嘆くのみ)、諦めてまた雨の中トボトボ歩いてる途中で見つけたピッツェリアのチェーン店、ROSSOPOMODORO。
日曜も開いてるお店は中心から外れるほど少なくなるので、こういうお店は重宝するでしょう。店内は若者で常に満席に近い状態です。しかも、味も十分!あっという間に平らげました。
白ワイン1/4とカッフェで締めて15ユーロなり。(この時で約2,000円)

  ROSSOPOMODORO
  www.rossopomodoro.com (全国35都市に展開中)
  なんと日本にも進出してた!イータリー代官山店の中でした。

ちょっと早めにホテルに戻ってちょっと休んでたら雨があがり、荷物の移動時は全く問題なし。は〜よかったよー。
ミラノ雨オンナは相変わらずだけど、結果オーライとしましょうか。
予定より1本早いマルペンサ行きの列車に乗って、余裕でチェックインし、重量超過もギリセーフで問題なし♪
乗り継ぎのパリで待つ間から眠くて眠くて、東京行きは23時半発で、もう離陸の前から頭ふらふら。夕食もほとんど食べずに朝まで爆睡、でした(苦笑)。

次回の訪伊予定は・・・・なんと珍しく真っ白です!
またここで近いうちにお目にかかれますように!
Ci vediamo presto!