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7/giugno(6月)/2010> a Napoli vol.1 <2010年6月7日(月)>


恒例の時差ぼけで1時間ごとに目が覚め、諦めて5時半に起床。
窓を開けると真下はガッレリアで、この景色を見るためだけにこのホテルに泊まってもいいくらい(笑)。
だって、同じガッレリアでもミラノの場合は、7つ星で(タウン・ハウス・ガレリア)1泊1,000ユーロ(12万円)以上もするんだもの〜!(格安で予約できるサイトもあるみたいですが・・)

ミラノのよりはかなりこじんまりとはしてますが、120年の歴史と貫録は十分感じられます。

早朝ゆえ人っ子一人歩いてませんが、警察のクルマが2台だけぽつり。
なんでも、店が閉店してから朝開店するまでの間、サッカー場代わりに使う子供やら大人がいるそうで、それも含めて監視してるようです。
ゆっくり準備をし、今日は昼も夜もピッツァを食べる予定なので野菜不足に備えて青汁も2杯飲んで(笑)、
7時過ぎに朝食へ。

ここからの眺めもまたステキ〜〜♪

朝食の内容も、パンやフルーツの種類が豊富でスクランブルエッグもあって熱々で淹れてくれたカプチーノも美味しくて、とかなり満足。
さて、散策開始です。
昨夜も賑やかだったトレド通りをひたすら北上。この通り自体は、両側にたくさんのお店が軒を連ねるよくあるメイン通りの風景ですが、ひょいっと左を見ると狭い上り坂をはさんでひしめき合う店や建物。スペイン人地区と呼ばれる、ややカオスな印象の町並みが続きます。「1人では入らない方がいいよ」とナポリ出身のプライベートレッスンの先生にも言われてたので、そのまま通り過ぎていきます。

途中で、”SPACCA NAPOLI→”と表示された方へ折れ、いよいよナポリの下町、スパッカナポリに潜入です!

←イメージに反して道幅もあって道もきれいでゴミもない(笑)
道の両側にはお土産屋さんやバール、アクセサリー店、食材店など、たくさんのお店が並んでいますが、開店まではまだまだ時間があるのでのんびりとウィンドウを眺めます。

早速、カッフェ・ナポレターナ発見!⇒ さすが本場だ!
今や、イタリアの家庭で使う直火式エスプレッソメーカーは、蒸気圧で淹れるモカタイプが主流ですが、ナポリでは今もこの昔ながらのドリップタイプを使う人も多いのです。コクがあって美味しいカッフェがいただけますよ。アニマータでも好評発売中〜!
まもなく、ひときわ存在感を放つインマコラータの塔を抱える大きな広場、ジェズ・ヌォーヴォ広場に到着。
イタリア語でImmacolata Concezione(聖母マリアの無原罪のお宿りの日)と言う12月8日の祝日に、ここで盛大なお祭りが催されるようになり、そのモニュメントとしてこの塔が建てられたそうです。




ここ旧市街地は、ナポリの主要な教会が集まってるという点でも見どころが満載です。まずは、さきほどの広場に面した同じ名前のジェズ・ヌォーヴォ教会。もともとは宮殿だったのを教会に再利用したため、まるで鋲を打ったような石積みもそのまま使われ、個性的な印象を与えています。 ⇒内部は意表をつくほどの豪華絢爛ぶり。黄金に白とピンクの大理石がまばゆいほど・・               


↑ジェズ・ヌォーヴォ教会の正面に建つサンタ・キアーラ教会。全体に簡素なゴシック様式の造りは、第二次大戦で砲火を浴びて消失しその後再建されたもの。その名の通りフランチェスコ会の教会ですから、内部も地味で静ひつなしつらえです。各窓のステンドグラスが目を引きます。


↑一旦教会の外へ出て右手にまわるとキオストロ(回廊付きの中庭)の入り口の門があります。OPENの9時半までしばし待つ。。(ちなみに、平日は17時半まで通しで開いています) 5ユーロ入場料を払って中へ・・・
CHE BELLO!!な〜んてステキな空間なんでしょう。!十字に交わる通路の両側にリズムよく並ぶ8角形の柱のすべてには、果物や花が描かれたマヨリカのタイルで飾られています。柱と柱の間には、これまた涼しげな黄色とブルーを基調に、田園風景などが描かれているマヨリカ焼きタイルで覆われたベンチが。まさに地中海の楽園にいるようなワクワク感に包まれます。


↑庭園にはレモンが木がたくさん植わっていて、マヨリカ焼きのイエローやオレンジ色と相まって、まさに南イタリア〜な雰囲気!ここの主っぽいニャンコもなにげに雰囲気に合ってました。通路の床の縁取りのタイルもステキで、将来家を作ったら、浴室にこれを・・と一人でぶつぶつ・・(笑)


↑続いて見学できるお隣の博物館には、古代ローマ時代の浴場が広がっていました。プールやジム、冷水浴室や微温浴室まで完備され、温水プールや床下暖房設備も既に機能しています。今これを書きながら、コミックの「テルマエ・ロマエ」のシーンを思い浮かべてます(笑)
内部の展示室には、1943年にサンタ・キアーラ教会が破壊した姿、その後の修復過程などが写真で見ることができます。
ナポリのロケ番組や雑誌に必ずと言っていいほど登場する名物食材店、エデール。⇒
持って帰るのに難儀しそうなロ〜ングパスタは、見てる分には楽しいです。

↑ナポリに来たら絶対食べようと思っていたナポリ菓子のうち、スフォリアテッラと呼ばれるものをこちらで試してみました。老舗の名パスティッチェリア(菓子屋)”スカトゥルキオ”にて。(Piazza S.Domenico Maggiore,19 7時半〜20時半 無休)

17世紀にアマルフィ近郊の修道院で誕生したと言われるスフォリアテッラは、見かけはパイ生地で軽そうですが、手に持った瞬間ずしりと重くてびっくり。中にリコッタチーズベースのクリームがた〜っぷり詰まってるのです。これがまた旨いったら!!甘すぎることもなく全然ぺろりといけちゃいます。パイ生地もパリパリというよりバリバリといった感じで、ものすごく食べ応えのあるお菓子。気に入った!!
店内はバールみたくなっているのでカッフェと一緒にその場でいただけます。(1個1.4ユーロ)

そのサン・ドメニコ広場を左に折れて路地に入り、思わず通り過ぎそうになったこの扉。そもそもサン・セヴェーロという礼拝堂だったのを美術館として利用されているのですが、小さな小さな内部の中央に横たわるものがすごい。
「ヴェールに包まれたキリスト」という大理石の彫刻なのですが、それは本物のヴェールでしょ?またまた〜〜と突っ込みたくなるくらい、しわが生々しく表現されているのです。まるで筋肉の1本1本みたいで、リアルなんだけどちょっとシュール・・
地下のクリプタ(地下聖堂)には、しゃれこうべと少しの骨、全身の血管だけを残した人体(本物!!)が男女1体ずつ展示されています。階段を降りる途中からかなりおののきます・・

撮影厳禁で、狭いのに監視の人が6人も張り付いていて圧迫感ありなのがちょっと・・。しかも、入館料7ユーロとウッフィツィ美術館なみで驚きっ。


↑トリブナーリ通りへ出てまもなく目に着く、階段の上に雄々しく立つサン・パオロ・マッジョーレ教会。ちょっと見えづらいですが、入り口扉両脇に立つ2本の柱はローマ時代のものとか。ナポリ画家のフランチェスキ・ソリメーナによるフレスコ画で覆われた聖具室は必見です。

壁の朽ち方とか、スパッカ・ナポリらしい(?)荒れ具合です(笑)
それでも、何年か前にこの旧市街の中心部から車両を締め出したことで随分治安がよくなったとのこと。昔はバイクのひったくりがひどかったそうで・・・。

肩に力が入りすぎてた最初の緊張感は、歩いてるうちにちょっとずつほどけ、喧騒や汚さが(しつこい?笑)心地よく感じ取れるほどになってきました。


↑ ナポリの信仰の中心、ドゥオーモ。ナポリの守護聖人ジェンナーロの血が収められていて、年に2回液状化するという奇跡が信じられてるそうで・・・。14世紀、初期キリスト教時代のバジリカ(聖堂)のあった場所に建てられたため、地下にはその形骸が色々と残されていました。このモザイクなどもとても鮮やか。



↑来る目的がなかったら気にもとめなかったであろう、ピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディア教会の入り口。なんとここにあのカラヴァッジョの作品があって、無料で見られると聞いて行ってきました。
殺人罪でナポリに逃亡していた時期に制作された”Sette opere di Misericordia”慈悲の7つの行い。詳細はこちらをご参照ください。
”7つの行い”がこの1つの構図の中にとても自然にに描かれていて、見れば見るほど吸い込まれていきます。撮影は禁止なので、Wikipediaのを拝借しました。
こちらもドゥオーモと同じく、初期キリスト教時代の教会の上に建てられた、サン・ロレンツォ・マッジョーレ教会。ところが、その初期の教会は、これまた古代ローマ建築の廃墟の上に建てたということで、何層もの遺跡が重なり合っているのを見ることができます。入館料は9ユーロ。ナポリ料金とは思えない高さです・・


↑地下に降りるとひんやりと一気に温度が下がります。古代ギリシャ・ローマ時代のアーチが続く通路や広場、神殿跡など、広大な遺跡は保存状態もよく、とても2000年以上も前のものとは思えません・・

ナポリって、ローマみたい・・・。掘ったら一大古代迷路(笑)

この教会の脇にそびえ立つ鐘楼は10〜11世紀に建てられた、ナポリで1番古い鐘楼だそうです。

さて、そろそろランチといきますか!