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8/giugno(6月)/2010> a Napoli vol.1 <2010年6月8日(火)>


夜中3時に目が覚め、昨夜なぜかつながらなかったWi-Fiのチェックをしたら、無事にネットがつながり思わずガッツポーズ。
2日目にして早くも現地ブログ終了か!?と焦った、焦った・・

7時に朝食のダイニングへ。あれ?なんもないぞ。
このホテルは規模も小さいので、朝食の用意もすべてフロントにいるお兄さんたちが担っているのですが、そのうちの1人(ナポリ弁がきつくて、総じてあまり親切でなくて好かんタイプだった・・)が入ってきて、今日はお客が2人しかいないので、いつもの朝食の準備をしていない。あるもので希望のものがあったら出すから言ってみて、とのこと。な、な、なんと・・・。
とりあえず、赤オレンジの生ジュースとカプチーノだけ作ってもらって(彼が作ったカプチーノはぬるくて美味しくないけど)、クロワッサンと冷蔵庫にあったヨーグルトをいただきました。ま、これでも十分なんだけど、なんだかな〜〜〜・・・。

今日は午前中はカポディモンテ美術館に行く予定。折しも、今年は6月末から東京の国立西洋美術館で「カポディモンテ美術館展」が開催され、80点もの作品が既にここでは見られないことは分かってはいるものの、そんなことを気にする必要もないほどの膨大なコレクショや、箱そのものもこの目で見たいじゃないですか。(考古学博物館と随分迷ったけれど、今回はこちらは断念。いつかポンペイに行く際に予習で行きたいと狙ってます。)

というわけで、いざ出発。
まず、ガッレリアからほど近いムニチーピオ広場へ行き、R4のバス乗り場を探します。 ここは各路線のバス停の拠点にもなっている広場で、たくさんあってよく分からず・・・。人に聞くと、多分あっち、と教えてくれるものの違うということはよくあることで、あちこちさまよったあげく、最初の人に聞いたその場所そのものが乗り場でしたよ・・とほ。

美術館は町の北の丘の上(まさに、Capo di monte/山の上)にあるため、バスはずんずんゆるい坂道を上っていきます。ちょっと気になってきて、後ろの席にいた女の子に「カポディモンテ美術館ってまだまだ先かな?」と聞いてみるも、よく知らない様子。周囲の人にも聞いてくれたら、「まだ先よ、言ってあげるから」とのこと。安心して乗ってると、随分上り坂が急になった頃「次よ」と教えてくれました。
お礼を言って下りると、目の前に大きな白い建物が。。なんか教会っぽいぞ。。ガイドブックにある美術館の写真はレンガ色なんだけどなぁ。。どこにも見当たらないぞ。。とウロウロしてると、おじいさんが教会から出てきたので尋ねました。
彼が「あれだよ」と指差したのは、まさにそのレンガ色の建物。まだうーんと上の方にあります。バス停で言うと1つ手前。しまった、分かんないときはバスの運転手さんに声掛けしておく、が鉄則でした。
ちなみに、この大きな教会は、2世紀頃のカタコンベ(地下墓所)がある教会のお隣の教会、でした。カタコンベも見たいけど、やっぱり先を急ぐことに。。

しょうがないので、目指すところまで歩きました。 確かに、「Via Capodimonte」という名のバス停があって、普通はここで降りて、右手の方へ更に上がっていきます。
10分ほどで、芝のいい香りがする大きな公園に到着。まもなく、その緑色に映えるような鮮やかなえんじ色の大きな宮殿が目に飛び込んできます。

ちょうど開館時間の8時半でまだいろんな準備ができてないのか、入り口も半開きで、一瞬「え?休みじゃないよね?」と思うほど。怖々入ってみましたが、ちゃんと開いてるもよう。まっすぐビリエッテリア(チケット売り場)に入っていくと、まさに今着いたばかりの受付の女の子。自分のバッグを面倒そうにその辺に置いて、「開いてますよね?」という私の問いかけにも無視。むちゃむちゃ感じ悪いったら!(よくあることですが・・)
7.5ユーロを払って、お互い黙ってさようなら。

さて、美術館の入り口の2階まで階段であがると、今度は扉が固く閉ざされたまま・・
一度下りて、階下でくっちゃべってる職員らしき人に声をかけると、開いてるよ、と一緒に今度はエレベーターで2階へ。
もう既に8時40分なんですけど、お掃除してる人や、これから扉を開ける人など準備中の方々を横目に私はとっとと観賞を始めました。(朝は9時頃目標で行かれることをオススメします)

この宮殿は、ローマ法王パウロ3世を輩出したパルマの大貴族・ファルネーゼ家の膨大な美術品コレクションを展示するために、相続によってそれらを受け継いだスペイン・ブルボン家のドン・カルロスによって18世紀に建てられました。加えてブルボン家も自らが治めたナポリの膨大な美術・芸術品を収集したため、ここはイタリアを代表する一大美術館となったようです。
第1室から、マサッチョやティツィアーノ、ラファエッロにジョヴァンニ・ベッリーニ、ロレンツォ・ロットなど錚々たる顔ぶれです。
個人的には、16世紀のフランドルの画家”ヨアヒム・ブーケラール” の市場のリアルな食材や活気ある様子を描いた作品群に興味をそそられました。
日本に出品されるパルミジャニーノの「アンテア」やティツィアーノの「マグダラのマリア」などがかかっていたところには、当然ですが「日本に行ってます〜」の文字が。なんだか淋しいような、うれしいような(笑)。
また、大広間を筆頭に各居住室は、居室そのものの豪華さはもちろん、家具・調度品などのインテリアや陶磁器のコレクションなどが華やかに目を楽しませてくれます。中でも、カポディモンテ焼き工房の最高の技術を駆使して作られたという「磁器の間」は圧巻です。小さな空間の壁一面がエレガントな磁器の飾りで埋め尽くされています(あぁ、写真でお見せしたかったな・・・) 。

3階は、シモーネ・マルティーニ、ナポリ出身のルカ・ジョルダーノなど、ナポリ絵画もしくはそれに関連したコレクションが続きます。目玉の一つ、カラヴァッジョの”キリストの鞭うち”は現在ローマで開催されているカラヴァッジョ展に出展中。明日観に行くもんね〜〜♪カラヴァッジョの場所には、代わりに、ヴェネツィアにあるはずのティツィアーノの「受胎告知」が。複製かしら?
なんてったって広すぎて多すぎて、もう11時頃にはギブアップ。休憩できる椅子もなく、こんなに広大なのにトイレも1か所しかなく(3階の中盤ほど)、ほんと体力勝負でございます。。

美術館からは歩いて大通りをひたすら南下してみました。
途中小さな町をいくつか通り、魚屋さんや日用品屋さんなど生活感あふれる場所を撮ったりしながらのいい散歩になりました。お天気もいいし、これでクルマのクラクションがうるさくなければ、クルマも単車も少なければ、排気ガスが少なければ、落書きが少なければ、もっと気持ちいいのにな〜〜〜(って、全然ほめてないし。笑)

あと、ナポリ名物といえば、恐怖の道路横断。歩行者用の信号が本当に少なくて、みんな平気でどこの道でも横切るのはいいんだけど、クルマが容赦なく走ってくる。横断歩道でも止まらない。他の町よりクルマが強い。横切るタイミングにすごく緊張を要する。モタモタしてると一生渡れない。というわけで、なかなかのアドベンチャーでした。
子供連れの親も一緒にタイミングを計りながら渡ってたけど、日本みたいに「右見て左見てもう一度右を見て、はい手を挙げて」なんて教えているはずもなく。。どう教えているのかちょっと聞いてみたい衝動に駆られました。

さて、今まで歩いて来たもう1つの理由は、お目当てのピッツェリアに行くため!南下した大通りの途中、ちょっと入ったところにあって、そこの名物揚げピッツァを食べたかったのです。

お店の名は”スタリータ”。1901年創業というかなりの老舗で、揚げピッツァ”モンタナーラ”の元祖店です。
素揚げした生地にマルゲリータの具を載せて、釜で焼くんだそうです。 1枚5ユーロ。
昨日食べた巨大なピッツァの半分くらいの大きさだし、さくっと軽いので楽勝で食べられます。これは旨い!
この木のお皿も切り分けやすくていいな〜〜。陶器のお皿は切る
                               時に下手すると「キ〜ン」と鳴るのが玉にきず。

こちらのお店も、お昼はほぼほぼ大丈夫ですが、夜は連日2時間待ちだそうです。
一人ならお昼にこれ1枚でOKですが、他の揚げものメニューも美味しそうなので、ぜひとも夜に数人で訪れたいところ。

  Starita
  Via Materdei, 28 (考古学博物館から徒歩圏内)
  tel: 081-5441485  日曜お休み


さて、ここまで読んでいただいて、今回は随分と殺風景な旅日記だなーと思われたことと思います。
そうです、この日はここまで画像が1枚もないのです。
カポディモンテ美術館は撮影OKだったので、たくさんたくさん撮ったんですが・・・
散歩しながら、あちこちいろんな表情のナポリの町も撮ったんですが・・・

ちなみに、なぜにこの揚げピッツァの写真だけあるのかと言うと、たまたま5月にナポリに行った友人が、私の出発前にこのお店をススメてくれてたので、「写真がなくなった〜〜〜」と泣きメールを送ったら、自分が食べた時のを送ってくれたというわけです。

さて、美味しいランチの後、明日のローマ行きの列車の切符を買うべくナポリ中央駅に向かいます。。